成人式に振袖を供給する側として思うこととは・・・

むじゃ鬼 店主のひとりごと

今日は私の地域の成人式の日です。

 

お天気に恵まれて足元を気にしないで艶やかな振袖が着れたのではないかと思いますが、あいにく店は私一人だったもので式典をの覗くことができませんでした。

式典に付き添われたご家族は、成人された姿を誇らしげに見ていらっしゃたのではないかと想像しますが、着物姿ともなれば、注がれる愛情も深いものがあったのではないでしょうか。

 

女性は成人式に振袖を着ていただけるので、業界人として嬉しく思っています。

しかし近年は、振袖に消費する金額も低くなり、振袖レンタルであったり、お母様が着られた振袖を生かす方も増えていて、地域の呉服店の出番が少なくなっていることが否めません。

 

この現象は七五三の着物でも言えることで、着物を新しく新調するという選択肢から、タンスに眠る着物を生かしたり、レンタルするという方向に向かっていて、若い年代層の着物に対する価値観が変わってしまったことが言えます。

 

きもの専門店さんがこだわるおしゃれ感と、着物初心者が着物に消費できる金額とのギャップもあるのでしょう。

着物を手にしても管理ができないことや、人の手を借りないと着物が着れないという、わずらわしさもあるのでしょう。

拾い上げたらキリがありませんが、私たちは消費者が不満に思っていることを真摯に受け止めて、着物初心者に優しい店にして行かなくてはなりません。

一方で、着物の魅力を伝えていくことも忘れてはなりません。

 

消費者が着物をどこで調達するかの選択肢が広がっている中で、選んでいただける店になるために何にこだわるのかを明確にしないといけないと思っています。

 

店としては、品質とセンス、そしてコーディネート術にこだわりたいと考えていますが、ある意味で、一握りのお客様に応えられる店です。

 

価値観が変わった消費者に応えられる店とは言えませんが、それくらいの気持ちで着物と向き合っていないと、仕事に情熱を傾けられないのではないでしょうか?

 

改めてネットの重要性を感じていますが、これしかないと腹を括れば知恵も湧いてくるものです。

 

現在の振袖に対する消費動向を見ていると、家業店といわれる呉服店さんの力の衰えを感じますが、今だからできることが必ずあるはず。

そんな想いで地域の成人式を見ていた私です。

 

 

 

むじゃ鬼

むじゃ鬼(むじゃき)

成人式が終れば次は節分です。

ひとつひとつ目の前を静かに歳時記が過ぎて行きますが、ビジネスチャンスをどこで捉えるかは自分の腕の中にあります。

 

過ぎたことは忘れて、こりずに次のことを考えてみたいと思います。

 

それではこれにて・・・
お休みなさい。

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