私に店和装品や和雑貨を取り扱う和物の店で生活必需品といえるものはほとんど置いていません。
どちらかと言えば心を豊かにする趣味性の高い商品で占められていて、生活必需品らしき品は手作り布マスクくらいかもしれません。
そのマスクがどれだけ経営を支えているのかといえば、小さなものといえるでしょう。
とても辛い状況下に置かれている訳ですが、コロナショックは過去に経験したことのないストレスを与えているものだとしたら、趣味性の高い商品はある意味で人の心を豊かにするものがあるのではないでしょうか?
時々お客様が口にする言葉があります。
異次元の世界に触れたかのように、「この店にお邪魔するとホットさせられるものがある」と言ってくださるか方がいて、その笑顔に元気をいただけることがあります。
何を根拠に言ってくださるのか分かりませんが、日本文化を感じる商品が溢れているからなのかもしれません。
季節を感じるちりめん細工の商品であったり、のれんやタペストリーであったり、お香のかおりであったり、珍しい品に心を躍らせている表情を視ると嬉しくなります。
そんなお客様に出会えると、この仕事を続けて来て良かったと思えるんですね~
この世の中は便利なものであったり、お得なものに惹きつけられる社会になっていますが、その真逆の路線を走っているのがこの店で、ここに興味を持たれる方が少なくないことを感じています。
だからもっともっと心を豊かにする商品を採り上げて行きたいし、この仕事を極めていけたなら社会のお役に立てることができるのではないかと考えています。
簡単にできることではありませんが、お客様の笑顔を見たさに創意工夫して行けたらと思っています。
こちらの着物コーディネートは、冬の模様を夏物に活かした組み合わせになっていまして、そのおしゃれのキーワードは「雪」で、見た目の涼しさを表現したものです。
浅いグリーン系の絽小紋には雪の結晶柄を模様とし、雪持ち芭蕉の葉を染帯にしています。
冬の世界とも言える柄を夏物に活かしていまして とてもおしゃれでしょう。
柔らかな色合いの装いを芭蕉の藍色が締めていて、着物を熟知した着こなし方かと思います。
後は暑くても涼しそうに着こなしていただけたら、見る人の心を惹きつけるに違いありません。
伝えたいことをうまく表現することができませんでしたが、いくらかでも夏のおしゃれに憧れを持っていただけたら幸せに思います。
では今日はこれにて・・・
お休みなさい。