新規の着物相談に頭を痛めた出来事・そして245回目の店の情報紙「あ・うん」が出来上がる

店の情報紙「あ・うん」9月号 店主のひとりごと

店には新規のお客様から着物相談をいただくことが少なくありませんが、その多くが着物初心者の方で、着物のお手入れやしみ抜きであったり、半衿の取り付けやお子さんの着物の縫い上げであったり、その相談は多岐に渡ります。

今日もある方が、娘さんが結婚式に招かれて振袖をきせたいとのことで、長襦袢をお持ちになられましてね~

拝見すると衿芯にひどく汚れていて衿芯を取り替えて半衿をお付けすればいいと思っていたら、なんと、長襦袢の袖丈を普通の着物の袖丈の長さに切ってしまっていたんですね~

お客様はその長襦袢を振袖に合わせようとしていて、可笑しいことを助言すさせていただくと、中に着るのもだから分からないのではないかと言うのです。

 

娘さんは東京で仕事をされていて、今月の22日に帰省して振袖を着せるつもりでいて、美容院を予約して来たそうです。

お婆ちゃんとお二人でお越しになられていたのですが、その考え方に唖然とさせられました。

 

そこで私は、誰が見ても不自然であることが分かるもので、娘さんに恥をかかせる行為になるから振袖以外に着れる着物はないかを尋ねると、お母さんの若い時に誂えてもらったピンク系の附下があるというので、その着物と帯、そして長襦袢から小物に至るまで、一式拝見させて欲しいことをお伝えすると、閉店間際にタンスのあるものを持って再びお越しになられたのです。

 

ます先にお母さんが言っていた附下を見ると、その着物は娘さんの年齢に合ったもので、着物の状態も良くて結婚式に来ていただけるものでした。

次に持ち込まれた帯を5点近く拝見すると、附下に合う帯は一つもなくて、どうしたものかと考えさせられるものでした。

活かせる帯があるとしたら振袖に合わせて用意したと考えられる赤っぽい佐賀錦の束ね熨斗の帯で、附下に合わせてコーディネートしてみると、今度は帯〆帯揚げにフォーマル系のものがまったなくて、深い色の赤やエンジ色のものばかり。

これでは附下を活かすことができません。

 

困り果てた私は、店の商品を使って重ね衿、帯〆、帯揚げの順番に色を重ねて組み立てると、納得できる装いに・・・

お客様も小物の色の入れ方で変化するコーディネートの仕方に驚いていらっしゃいましたが、新しく買い揃えると、きものレンタルの価格よりもオーバーすることから一晩考えさせ欲しいと言ってお帰りになられました。

娘さんのご身長は152㎝くらいで、お持ちになられた附下と適応身長が合うものです。

その事もお伝えさせていただきましたが、このような着物相談は日常茶飯事。

 

着物初心者に寄り添いながら着物に対する魅力を再発見していただきたいと考えていますが、ハードルが高くて苦労させられます。

それでも一つ一つ丁寧に説明を加えることで、振り向いてくださる方がいることも確かで、根気よく着物初心者と向き合って行くことの大切さを自分に言い聞かせています。

この積み重ねが、和装業界を変えていくと信じたいですね・・・

 

そんなこんなで店はバタバタしていましたが、今日中に仕上げておきたかった店の情報誌「あ・うん」の9月号をコーディネート相談を終えてから仕上げることができました。

 

 

 

店の情報紙「あ・うん」9月号

店の情報紙「あ・うん」9月号

 

あれだけスタートダッシュを掲げていたのに、9月号が9月も月半ばになって出来上がるとは私の怠慢でしかありません。

とても反省していますが、ようやく9月号を準備することができてホットしています。

いつも思うことですが、ネタを探して情報をまとめることって簡単ではありません。

 

それを20年以上続けていることを思うと、自分を褒めてやりたいと思っています。

だけど大切なことは続けることだけでなくて、情報紙の中身だと考えていて、9月号には防災のことについて情報を集めてみました。

 

お客様のお役に立ち情報であればいいのですが、お客様と店を繋ぐ「あ、うん」だけにベストを尽くしたつもりでいます。

 

今日はとても疲れました。

では、今日はこれにて・・・
お休みなさい。

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