山形県産の紅花紬の話・そして来たる10月23日(金)~26日(月)の間「紅花紬展」を開催!

紅花紬をスノーマンの帯でコーディネート

コロナ禍で来店数が減少していて、新しい道を探る意味でも店の情報をSNSを使って発信したり、オンラインを上手く使いこなすなどして、販路拡大を図っていくことは、欠かせない店作りの条件となったようです。

 

微力ながらこの店もネット関連の店作りに、今以上に充実した仕組み考えたいと思ってパソコンとカメラを新しくしてみました。

 

ビジネスに使う道具を新しくしたって使いこなせなくては何の意味も持たず、写真館を経営しているお客様が身近にいることから、店に来ていただいて写真撮影のアドバイスを受けることに・・・

 

午前中はその事に時間を使い、午後からの外回りを終えてから被写体の試し撮り。

 

前置きが長くなりましたが、ここからが今日のブログ記事になります。

 

今月は神無月の会の開催月となりますが、その会にて山形県で作られている「紅花紬」を紹介させていただきます。

現在その案内に回っているところで、試し撮りの被写体となったのが紅花紬とスノーマン柄の帯とのコーディネート。

 

 

 

紅花紬をスノーマンの帯でコーディネート
紅花紬をスノーマンの帯でコーディネート

 

それがこの映像となります。

とっても可愛いコーディネートでしょう。

 

このような装いで冬遊びができたら、周りの人たちを明るくすることができるんじゃないかな~

12月のクリスマスパーティーを企画していますが、そんな場のドレスコードにもなる装いかと思っております。

 

着物はピンク地の訪問着になっていまして、紅花の色を生かした紬織です。

肉眼で見た色と変わりない色を出すことができて満足しております。

 

紅花の染料は大きく分けて、ほのかなピンク色と黄色に分けられて、他の植物染料と組み合わせていろんな色を創る出すそうです。

 

今月23日からの紅花紬展では、紅花とは想像も付かない色合いの着物や帯を展示できるのではないかと思っていますが、もう少し紅花紬のことについて触れてみたいと思います。

 

 

 

紅花のドライフラワー
紅花のドライフラワー

 

これが山形県の県花となっている紅花をドライフラワーしたものです。

その紅花染について解説を加えてみたのでもうしばらくお付き合いください。

 

 

「山形県・紅花紬のお話」

 

古くから国内一の紅花の収穫地で知られる山形県は、米沢をはじめ、長井、白鷹など多彩な技法の織物の産地を抱える地域でもあります。

そこで近年、地元の紅花の染料と織物の技法を組み合わせ山形県代表の染織ブランド品として品質とデザインを誇る、紅花紬の取り組みが注目を集めています。

紅花はキク科でアザミに似た黄色がかった赤い花を咲かせます。紅花で染まる本来の色は黄色と赤の二色。

 

その歴史をひも解くと、紅花紬は江戸時代頃から長年に渡って絶えていて、復刻させたのは新田織物の新田秀次氏だったそうです。

 

紅花は、伊勢神宮で使用される赤絹を染めるのに用いられたそうですが、漢方薬にも使われたと伝えられています。

その紅花の種子を、一人の老いた女性が大切に保存されていたそうです。

その方はこれを持って入れば、いつでも伊勢神宮の役に立てるとの思いからでした。

 

新田氏はその種をもとに紅花を栽培され、紅色をもとにした染料で、化学染料では出せない、品の良い織物の復刻を成し遂げられました。

紅花紬にとっては、種を保存されていた女性が生みの親で新田秀次氏は育ての親といえます。

 

一般的に織物は先染めで、糸を染めて織りますが、紅花紬の一部に面白いものがあります。

それはトップ染と言って、真綿にボカシ染めしてから糸を紡ぎ、緯糸(よこいと)にして使います。
その糸で織ると色の変化が計算できずに、不規則になって、一点ずつ違う紅花紬が織り上がります。

 

今年2月に山形県米沢市にある、新田織物の会社を訪ねて現地の様子を見てまいりました。

お話を聞かせてくださったのは新田織物の会長さんで、生産量が少なくなっていることや、紅花染の体験もさせていただくこととなり、北国で作られている紅花紬を当店で紹介してみたいと思った次第です。

 

今回の紅花紬展は紅花染で作られた紬の着物や帯を紹介させていただきます。

産地からも担当者が来てくださり、紅花で染める「絞りハンカチ体験コーナー」も設ける予定でいいるので、気軽に参加していただけると嬉しく思います。

紅花で染める絞りハンカチ作りの参加費は材料費も含めて、お一人千円(税込み価格)となりますので、宜しければ参加されてみて下さい。

 

詳しいことについては当店までメールや電話でお尋ねくださいますように・・・

 

長い記事になりましたが、これで終わることと致します。

ではこれにて・・・
お休みなさい。

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