店の和裁士さんに、お客様から持ち込まれた長襦袢のお直しをお願いしたくて、和裁士さんのご自宅へ持って行くと、これから石川県和裁士組合の集まりがあるとの話しをされていたので、
「会員さんは何人くらいいるの?」と尋ねると、その和裁士さんは、
「昔は1000人近くいたのに今は40人くらいしかいなくなってしまった!」と、その激減数を聞いて驚きました。
呉服店さんや問屋さんも減少していますが、その影響もあるかと思いながらも96%減とはどういうこと。
お直しの長襦袢を手渡すと、帰りの車中でいろんなことを考えてしまいました。
一番の原因は反物と言える着物を扱っている店や減少していて、店があっても新しい商品が売れていないこともあり、加えて海外で安く仕立てを請け負う業者が出てきたり、機械で仕立てる技術も現われていて和裁士さんに廻ってくる仕事が激減していることが考えられます。
一方で若い和裁士さんが育っていなくて高齢化が進んでいるとなれば、会員さんが少なくなることは避けられません。
組合に加入されていない人もいるので正確な数字ではありませんが、コロナ禍で和裁士さんの仕事が減っていることを考えると不安でしかありません。
消費者に最も近い呉服店さんの踏ん張りが望まれますが、業界人として和裁士さんと一心同体であることも自覚しないといけないのでしょう。
話題は替りますが、これもまた石川県の話しになります。
まず先にこちらの夏の風情をお伝えさせていただければと思います。
夏着物で縁日を楽しむ豊かな時間!
そんなイメージをお持ちいただけたら嬉しいです。
ここにアップさせていただいた紺系の着物は、石川県で加賀小紋を染めていらっしゃる坂口幸市氏と息子さんの裕章が手がけた「綿絽の加賀染め夏衣」というものです。
夏衣と名付けられたのは、浴衣としても着られて、夏の名古屋帯を合せて長襦袢を着たら夏も街着になると思いから夏衣と付けられたみたいです。
こちらもコロナ禍で多くは作られていませんが、明るめの紺地に夏草をあしらい、花模様には紫の色をかすかに加えた古典柄の夏きものといえるものです。
風が吹いているかのような涼しさを感じ取ることができて、金魚柄の麻の染帯で楽しい夏のひとときをイメージさせていただきました。
こちらの着物が石川県で作られたもので、素材は綿100%の綿絽という生地に型染めされたものです。
当店では税込み44,000円で販売させていただいています。
そして今日はもう一つ話題があります。
店を手伝ってくれている萌の子供が登園拒否を起こしたみたいで、店に連れて来たんですな~
私としては歓迎したいところで、店も暇だったもので昼ご飯のご飯を少し残して、近くの公園で公園で飼われている鯉に餌やりに二人で行ってまいりました。
孫は生き物が大好きで鯉を見つけると大騒ぎ。
鯉を追いかけて廻るので、見ていて池に落ちないかとハラハラ。
持ってきたご飯もすぐになくなり、木の葉を池に入れようとして、ミミズを見つけたと手にして見せてくれる誠。
場所を変えても、虫や魚がいそうな場所を覗き込み男の子らしい素振りを見せてくれるので、一緒に楽しませてもらいました。
つかの間の時間でしたが、一緒に遊べて良かったです。
その後は娘に預けて外出していましたが、店に戻ると眠気が襲っていたのか、いつしか深い眠りに・・・
私から見たら単純で純粋な男の子で、その寝顔から、元気な大人になって幸せを掴んで欲しいと願う私でした。
ではこれにて・・・
お休みなさい。