夏の気配を感じさせられる陽気となりましたが、お客様の動きが鈍いもので考え込むことが多くなっています。
取りあえず店内は6月を迎える準備が整い、6月号の情報紙「あ・うん」の構成に取り掛かりましたが、このようなことを繰り返していると。あっという間に過ぎていく時間に呑み込まれて、気持ちだけが忙しくしていることに気づかされます。
次の一手を目標に替えて駒を進めていくことは店作りの基本かと考えていますが、コロナ禍での新しい取り組みが求められているだけに、一日でも早く確信できる道を探り出したい私です。
今日の呉服店においては繁盛店とは無縁となっているところがありますが、目指すは勘定店。
何時になったらその日が訪れるのでしょう。
今日は加賀小紋を作っている坂口工房で染められた加賀染古代型夏衣でこの時期の着こなしをコーディネートしてみました。

坂口公房で染めた加賀染古代型夏衣
今日はこちらのダークな色合いに蝶の柄が入った夏衣でおしゃれな装いを組み立ててみました。
今年は坂口工房で加賀染夏衣を50反しか染めていないと聞いています。
なので石川県でも新作の加賀染夏衣揃えている先は少なく、染められた夏衣の多くは京都のきもの問屋さんに卸しているそうです。
その意味では、貴重なきものと言えるかもしれません。

加賀染夏衣を麻八寸帯でコーディネート
店では坂口さんの夏衣を加賀染綿絽浴衣と呼んでいますが、単衣のきものになることから麻八寸名古屋帯で合わせ、カゴバックと畳の下駄タイプの品でコーディネートしてみました。
きものがダークな色合いとあって、白地に赤の格子柄で装いを明るくし、草履やバッグもこの時期にふさわしい竹素材を使った品でカジュアルな雰囲気を作り出しています。
渋いですがおしゃれな組み合わせになったかと思っております。

加賀染夏衣をコーディネート
そして夏物の帯締め帯揚げを加えて大人の雰囲気を出させていただきました。
夏用のかんざしも加えたくて帯地の上に置かせていただきましたが、このような装いを若い年代層の方に着ていただけたらステキなんだな~
勿論真夏でも着ていただける装いで、オンリーワンの着こなしを楽しんでいただけるのではないかと考えています。

加賀染夏衣を浴衣としてコーディネート
この加賀染夏衣は浴衣としてもお召しになれることから、帯を単衣半幅帯替えて浴衣としてコーディネート。
バッグを巾着に替え、白木の下駄で夏祭りや花火大会にお出かけの装いにしてみました。
悪くないと思わない・・・
このように坂口さんが染めた夏衣は夏着物と浴衣の2足の草鞋を履く着物と言えるでしょう。
加賀染夏衣は生産量が極めて少ないだけに、手にされた方は満足していただけるのではないかと思っています。
来月別件の仕事で坂口さんの工房にお邪魔させていただく予定でいますが、お会いしたら加賀染夏衣についてもいろいろ話を聞かせていただけたらと考えているところです。
ということで今日の記事とさせていただきます。
ではこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







