お客様よりお屋敷に合ったサイズの「のれん」を作って欲しいと頼まれることがありまして、市場で作られているものであれば製品となったのれんをご準備させていただくのですが、多くの場合、市場で作られていないために、オーダーメイドで作らせていただいています。
最初にどのような生地で染めるのかを相談させていただいて、お客様のご要望を聞かせていただいてから、当店がプロティースさせていただくことになります。
実はオーダーメイドのれんで老梅の模様で五幅(150㎝幅)のれんを作らせていただいたお客様から、老梅ののれんの大きさで初夏に下げられるのれんを作って欲しいと頼まれましてね~
お客様の要望は、「緑を活かしたもので5月頃から秋頃まで下げられる模様ののれんがいい・・・。」
その思いを受けて「青楓」か「竹」の模様で図案を描いてもらおうか思っているので、描いたものを一度見て欲しい。
大きさは幅150㎝×長160㎝の図案となります。
そのような依頼を受け、京都の仕入先でのれんやタペストリーを専門に染めている先がありまして、そこの職人さんにたたき台の図案を描いていただくことに・・・

幅150×長さ160㎝の麻のれん図案
そのたたき台の図案がこちらになります。
左が「青楓」で右が「青楓に竹笹」の図案です。
この図案をお客様に見ていただくと、青楓は悪く無いが他にポイントとなるものが欲しい。淡泊すぎて物足りないとのことでした。
そこで青楓の裾部分に何か違った柄を足した図案を描いてみることに・・・

その修正案に朝顔を足した図案が送られてきまして、再び見ていただくことに・・・。
するとお客様は、涼しさは感じられるが青楓の量がもう少しあってもいいのではないだろうか。
再びそのことを食作に伝えると、今度がボリュームのある青楓も図案が送られてきましてね~

幅150×長さ160㎝の麻のれん修正図案
その図案がこちらで、これをお客様にご覧に入れると、今度は涼しさに欠けているのではないかのことで、青楓を少なくして描いていただくことを指示して描いていただくことに・・・
その別注品の五幅麻のれんが本日店に届きましてね~
これがとっても素敵な作品でしてね~
居合わせたお客様も観劇されていましたが、上手く描けたのではないかと思っています。

青楓に朝顔の五ツ幅麻のれん
それがこちらの「青楓に朝顔」の五幅麻のれんです。
依頼を受けて作らせていただいた世界に一つしかない麻のれんが完成しました。
早速お届けするとお客様も満足されたご様子で、今も下げてあった「老梅」のれんを下げて、新しく用意してくださった「青楓に朝顔」を下げて、お客様と二人で喜び合っていました。

青楓に朝顔の五ツ幅麻のれん

青楓に朝顔の五ツ幅麻のれん
とってもステキでしょう。
これがオーダーメードで作る「のれん」になります。
この模様を描いてくださった職人さんは80才近い年齢かと思っています。
今でしたらオーダーメイドで「のれん」や「タペストリー」を作らせていただくことができるので、当店でよければ声を掛けてみてください。
それでは、今日はこれで終りとします。
皆さんお休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







