ママ振り(お母さんの着た振袖)を娘に着せたいと、その振袖を持ってきて、寸法直しとか、帯締めや帯揚、草履バッグなどの買い換え相談をいただくことが続いています。
その際に持ち込まれた振袖や長襦袢の状態を見て「カビ」が出ていることに気づかされています。
しかし、持ち込まれたお客様はそのことにまったく気づいていないことが多く、気づいたときには目の前で説明を加えてますが、ご自宅でも着物の状態を簡単に確認することができるので、そのことについて記事を書かせていただきます。
着物や帯に長襦袢などからいきなりカビが出るというのは、以外と少ないのではないかと考えています。
例えば飲み物や雨などが着物に染み込んでいて、何のメンテナンスもしないままタンスに片付けたとしたら、長い時間と共に。その箇所からカビが出ることが考えらてますが、多くの場合タンスの中で除湿がされていないために、カビが出始めると考えてください。
その始まりはきものが包まれている「たとう紙(文庫)」からカビが出始めます。
【たとう紙に出た斑点はカビになる】
この映像はお母さんがお召になられた振袖を包まれていたたとう紙で、茶色い斑点が確認できるかと思いますが、この斑点が「カビ」になります。
【ウコン風呂敷にもカビが出る】
そしてこちらは振袖を包んでいたクリーム色の「ウコン風呂敷」で、ここにも斑点が確認できますが、これもカビです。
ウコン風呂敷は防虫効果があるとさせていて、高価なお着物を「ウコン風呂敷」で包んでから「たとう紙」に包むという二重の包み方で着物の価値を高めると言えるでしょう。
私の経験から絹の着物や長襦袢に虫が付くことは極めて少なくて、ウール素材の着物や帯、モスの長羽織やモスの腰紐が虫に喰われて穴が開くということはあります。
話題が脇道に逸れましたが、長年タンスに仕舞い込んでいた振袖のカビは「たとう紙」はら出始めて、次ぎにウコン風呂敷へと移り、最後にカビが着物に至ったと考えられます。
確認すると、着物も長襦袢のカビは初期の段階で、直径3㎜くらいの白い斑点が3カ所、着物袖の部分ににあり、長襦袢は衿芯に一カ所茶褐色斑点がありました。
大事になる前に着物のカビを発見することができた訳ですが、たとう紙はらカビが出始めるとなれば、ご自宅でも確認ができるということです。
なので、たまにたとう紙を状態を確認して、茶色い斑点が見え始めたら着物にカビが迫っていることが判断できます。
【除湿効果のあるトリマスが発売になる】
そのカビを防ぐことに有効なのが、新しく発売になった【トリマス】ではないでしょうか。
トリマスの効果を2024年3月11日のブログ記事で紹介しているので参考にしていただけたらと思います。
オンラインショップからも注文が取れることをお伝えしておきます。
こちらよりトリマスの記事が見られます。
今日の記事は余りにも地味で、Instagramで紹介したお母さんの入学式の装いを今日の記事に加えることとしました。
【お母さんの入学式の装い】
紫系の細縞小紋を桜を刺繍した力のある名古屋帯で春を装い、加賀染め足袋の「菜の花とてんとう虫」で優しい春を演出させていただきました。
草履とバッグはお揃いでフォーマ系の装いとなるものでまとめました。
【帯締めと帯揚げでトータルコーディネート】
腹をこのよう感じでまとめて、かんざしを螺鈿入りの白で清潔感を図ってみることに・・・
【正絹刺繍半衿】
こちらの装いに品のいい華やかさが欲しくて刺繍半衿を加えてみました。
帯の刺繍繋がりとなり素敵な装いとなったのではないでしょうか。
【菜の花とてんとう虫の加賀染め足袋】
地味でもなく、派手でもなく、品のいいお母さんの着物姿が想像できるかと思いますが、価値がいなく「きもの美人」になっていることでしょう。
参考になれば幸です。
ということで今日の記事とさせてください。
ではこれにて・・・
お休みなさい。