【店主の呟き】
11月に入っても忙しいとは云えなくて、この地域生活にこの店が存在する価値は、着物や長襦袢の丸洗いやシミ抜き、半衿の取付けやお子さんの着物の縫い上げに着物の着付などのサービス業的な仕事が増えていて、新しい着物や帯の購入を考えていらっしゃる方がとても少ないことを感じています、
次第に流れだと云ってしまえばそれまでですが、インターネットを活用されていない郊外の呉服店さんは益々経営が難しくなって行くのではないかと思えます。
きもの離れが進む中で店がこうして踏ん張っていられるのも、ネットを通して様々な相談をいただくことが出来ているからで、単にお客様を待つという店の在り方から、お客様に興味を持っていただくことができる企画を考えて行動を起すことが、着物ファンとの繋がりを持つ機会になると考えています。
そこに和の魅力と面白さがないと新しい風が吹くことはありませんし、私たちの業界に最も欠けている部分でもあります。
理想と現実の狭間で悩みは絶えませんが、現在私は新しい出会いを求めて今月22日と23日両日に展示会を開かせていただきます。
そして翌月の12月8日の夕刻より金沢国際ホテルにて着物で集うクリスマスパーティの開催を考えてまして、着物を着る場を設けさせていただきますが、どちらもお客様が集まりかがとても心配でなりません。
心配しても物事が解決するわけではないので、それぞれの企画の魅力作りに繋がればと、SNSを通して情報を出すことに心がけています。
新しい道を探るということは心配事が絶えないことを意味していますが、頭が弱くても丈夫な体をいただけたことに感謝しています。
話題は替わりますが、今日は藍染めに牛首紬を趣の違った2種類の帯でコーディネートしてみたのでご覧ください。
【藍染め縞牛首紬の型絵染の帯でコーディネート】
その牛首紬と型絵染の帯がこちらの画像に写るものです。
画像右の鰹縞模様でない方での藍染めの縞でコーディネートさせていただきました。
六通柄の型絵染の帯で合わせて、白鼠色にカラー足袋とお洒落草履でカジュアル感を最大限に表現させていただきました。
腹を紫の帯〆でまとめさせていただきました。
何かが際立つというものでもなく、気軽に着こなせる装いになっているかと思います。
【藍染め縞牛首紬を吉野間道の帯で合わせる】
次ぎに藍染め牛首紬を吉野間道とおいう草木染めの織の帯で合わせ、加賀染め足袋の「隈取りと瓢箪柄」をゴマアザラシの防寒草履で歌舞伎を観劇する装いを意識してみました。
型絵染の帯にはない高級感があって素敵な装いになったと思いませんか?
帯〆め帯揚げの種類も替えてみました。
カジュアル感のある藍染め牛首紬がよそ行きの着こなしとなりました。
帯の合わ方で年代層も若干替わりますし、帯〆の色の合わせ方でも雰囲気が変るところが着物の楽しみ方かと思っております。
今回の「秋の東京展」には数多くの牛首紬を出品させていただきたいと思っているので、いろんな帯と合わせて楽しんでみてください。
ということで今日の記事とさせていただきます。
ではこれにて・・・
お休みなさい。