週末に霰が降って、いよいよ冬の到来かと思っていましたが、一転して今日は穏やかに晴れて気持が緩んだ一日だったかもしれません。
今年も残り少なくなり年末年始の準備を進めなくてはならないのですが、暖かい日が続いているもので店内の冬支度に活力を生み出せなくてね~
特に1・2月は雪に悩まされて来客が激減すだけに、その対策を考えておかなくてはなりません。
シンプルに物事を考えれば、成人式や新年会に着物を着られる方の和装小物の充実や、入卒の装いや春のブライダルに向けての着こなし相談かと思っています。
これが地域に溶け込む呉服店の役割かと考えているものの、着物離れや呉服店離れもあって筋書き通りに動いてくれないのが生活者。
その現実に心が折れそうになることが少なくありませんが、少数派の着物愛好家のために店があると考えれば、取り組むべきことが多少なりとも見えてまいります。
そこで狙いを絞り込んで、「お母様の入卒用の着物相談」をスタートさせたいと考えていましてね~

加賀友禅訪問着をコーディネート
お子様の入卒を迎えるお母様となれば比較的お若い年齢層になります。
着物のことが分からない初心者といっても過言でなく、相談がしやすい環境を整えなければなりません。
置かれている立場を逆に考えたときに、
◆タンスにある着物の中で何を着たらいいのか分からない。
◆着物を着るために、何が必要なのかが分からない。
◆着物コーディネートが分からない。
◆買い足さなくてはならないものがあるかが分からない。
これらが着物を着ようと思ったときの第一段階のハードルではないでしょうか?
この時点でリタイヤ―しないためにも、着物相談ができる店がなくてはなりません。
次に、着物を着る決意ができたなら、
◆着物や帯にシミやカビが出ていないか。たたみジワがないか。寸法がご自身の体型に合ったものなのかの確認が必要。
お直しが必要となれば、どこで相談したらいいのか。時間がどれだけかかるのか。
◆長襦袢に半衿が付いているか。汚れていたら半衿の付け替えが必要。
半衿を取り付けられないとなれば誰に頼んだらいいのか。
◆着物の着付けを誰に頼んだらいいのか。
◆着終わった後の着物のお手入れをどうしたらいいのか。
新しく着物をお支度するとしたら?
◆どれくらいの金額が必要となるのか?
◆出来上がるまでにどれくらいの期間が必要となるのか?
これらの着物初心者では分からないことを、気軽に相談の乗ってくれる店があったとしたら嬉しいのだが・・・
仮にここに書き記した問いかけが着物愛好家からあったとしたら、すべて店のサービスと技で受け入れることができます。
「できない」と返す事がらは何一つありません。
店の強みを、来春にお子さんの入卒を迎えられるお母さんにどう伝えらたいいのでしょう。
ここが思案のしどころ。
無料相談としたいのですが、それが負担に思われる方もいらっしゃるようで、今日も閉店後に女の子のお宮参りの着物のことで、大きさの違う女の子の着物を2点持ちこまれて、どちらがふさわしいかの相談がありました。
どちらもお宮参りの着物としてストライクゾーンに入るか否かの着物で、それぞれに説明を加え、着物に残っているシワのアイロンのかけ方など30分近くお話をさせていただいたのですが、帰り際に相談料をお支払いしたいと云われましてね~
いただく筋合いはないと何度もお断りをして、ようやく私の気持ちを呑み込んでくださいましたが、ワンコインぐらいいただいた方が相談者しやすいのでしょうか?
ときどき、そのようなことがあるので考えさせられます。
さて、どうしょう。
話がいろんな方向へ行ってしまいましたが、来年の初売りから「お母様の入卒用の着物相談」の看板を出して、車で行き交う人たちに呼び掛けをしてみたいと思っています。

加賀友禅訪問着
同時に入卒用のお母様のお着物も紹介できればと考えていますが、気にかかる点が幾つかあって、仕入れ先と相談をしてから物事を決めたいと思っているところです。
いずれにしても、地域に必要な呉服店だと言っていただけるためにも、着物初心者に近づけるアイディアを考え出して、敷居の低い店へと変えていきたい。
それが私の願いです。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







