今日は草履の話をさせていただきましょう。
皆さんは草履はすげ上がった品をお求めになられている方が多いかと思いますが、お求めになる際にはお値段が高いとか安いとか、高さがあるとか低いとか、履きやすいとか履きにくいとか、それくらいの基準でお選びになられてるのではないでしょうか?
それでいいのかもしれませんが、草履にも種類がいろいろあることを知っておかれると、お選びになる際に役立つことがあるかと思うので、私なりの言葉で解説をさせていただきます。

草履台の形と高さ
草履には大きく分けて二つの種類があり、一つは画像左端の船形といいまして、草履の幅がスリムになった形のものと、中央と右端の小判型の二つの分けられます。
草履メーカーによって多少の違いがありますが、スリムな船形は足元がスッキリするものですが、足巾の広い方にとっては指先が草履台からこぼれるような感じを受けます。
一方小判型は草履台の幅を広く取っているので、指先がこぼれるということは少なく足裏と草履台の接着部分が広く履いた時の安定感があります。
そして草履台の高さですが、横が3段になったものはかかとの高さが5㎝あり、画像の中央になる品は高さが4㎝とやや低くなります。
この画像にはありませんが、振袖に合わせる草履台はもう少し高くなり、高さが6㎝の台をお勧めしています。
フォーマル着に合わせるのであれば高さがある方が華やかに見えますし、カジッアル着ならば高さを控えた方がバランスが取れるのではないでしょうか?
とはいえ、年齢が高くなればフォーマル着であっても高さを控えた高さ4㎝くらいの台が使いやすいかと考えています。
このような考え方は一般的で、小柄な方だと高さのある草履が魅力的で、身長のある方は高さを控えた草履を求めていらっしゃる感じがします。
また、オーダーメイドの草履の場合は台の革の色もいくつかの色の中から選ぶことができて、形や高さも選択していただいてからお作りすることが可能です。

草履台と鼻緒を組み合わせる
そして鼻緒をお選びいただいてからすげ上げるという、まさにオンリーワンの草履をご用意することが可能となります。
鼻緒は足の甲に当たる面が広くなっているタイプが足の痛みが少なくて履きやすいでしょう。

草履台の大きさ
次に草履台の大きさですが、足のサイズに合ったものが履きやすく、
22㎝~22.5㎝の方だとS寸
23㎝~24だとM寸
24㎝~24.5㎝だとL寸(24㎝の方は甲の高さなどもあってサイズが微妙に分かれるとお考え下さい)
25㎝ともなれば2Lくらいが適当かと思えます。
画像な小判型タイプの草履台を左からS寸・M寸・L寸と順に並べたものを映したものになります。
微妙ですが大きさの違いが見て取れるかと思います。

鼻緒の前つぼの色
そしてオーダーメイドでご用意させていただく場合は、鼻緒の前つぼの色を選択することができます。
前つぼとは鼻緒の先の部分をいいますが、一般的にフォーマル用は前つぼの色は白っぽい別珍系が多く、カジュアル系の鼻緒に色が付いているものを使うと趣味性が高くなるのではないかと考えています。
あくまでも好みで、オーダーメイドで作る草履には、さまざまな選択肢が用意されていて、自分好みの草履が作れるという満足感があるのではないかと思っております。
ここでもう一つ付け加えておきたいことは、現在お持ちの草履を鼻緒だけ付け替えることができます。
その場合、鼻緒を幾つか紹介させていただきますので、その中からお好みの鼻緒をお選びいただいてからすげ替えするものです。
すげ替えの費用はサービスさせていただいているので、鼻緒が汚れていたり擦り切れているときには、鼻緒だけをお取替えできることを頭に留めておいてください。
慣れない解説で分かりにくい点が多々あったかと思いますが、たかが草履だと考えないようにしてご自身に合った草履をお持ちください。
草履のメーカーによって解釈の違いであったり草履の種類も異なるかと思いますが、当店でよろしければいつでもご相談に乗りたいと考えているので気軽にお尋ねください。
さて、話題は替わりますが、今日のインスタでも呟きましたが、おしゃれな半幅帯が入荷していますもので画像だけになりますが紹介させていただきます。

おしゃれなリバーシブル半幅帯
それも個性的で一本で2倍以上楽しめるという博多織の半幅帯になります。
ウールや木綿の着物から紬や小紋に合わせていただっけるリバーシブル半幅帯です。
ご自身のコレクションの一つに加えていただけたら春の訪れに活かしていただけることでしょう。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







