きものを着ていて、「とてもお洒落じゃない!」とか「素敵なきものね~!」の声をいただけたら、嬉しくなりません・・・。
しかしコロナ禍で着物を着る機会が少なくなっていて、嬉しい言葉をかけていただける機会が少なくなっているのかもしれないが、16日から店内で提案させていただく楽器柄や音符柄のきものや帯は、どれも注目を浴びる作品かと思っています。
退屈な日常を少しでも吹き飛ばして、ワクワクできる時間を楽しんでいただけたらと思って、16日(木)から8日間、「きものや帯の柄で音楽会」を開催させていただきます。
本日その立て看板が店頭に立ちました。
このような会を開く先はあまりないのかもしれないが、誰もが好きなジャンルの音楽があるかと思っていて、その音楽を形にしたものを和装で表現できたら素敵だと思いませんか?
例えばこのコーディネートは、グレー系の音符柄の小紋を墨色地に楽器を演奏している染帯でコーディネートしたもので、メロディーが響き渡っているかのような着こなし方を提案させていただいたものです。
音のない音楽会では、楽器や音符柄のきものや帯に限らす、音符柄の帯揚や鼻緒などの和装小物も点数は少ないですが提案させていただきたいと考えています。
ご理解をいただける会ではないのかもしれないが、きものが楽しいと感じていただける業界になればと考えて取り組んでみた企画です。
マニアックな会となりますが、時間が取れそうでしたら雰囲気だけでも味わっていただければと思っています。
そして全国的に知れ渡っていないかもしれませんが、地元白山市に「美川刺繍」という伝統産業があり、新しい商品作りに生かせないかと、「美川刺繍の里」という建物を初めて訪ねてみました。
建物の2階が展示場になっていましたが、美川刺繍に詳しい人が誰もいなくて、係の人が社長さんを呼んできて来てくれて、お話を聞かせていただくと、美川の地で手刺繍できものや帯に刺繍をしていたことから「美川刺繍」という名が付いたそうです。
そかし需要の低下と後継者不足で、美川刺繍を受け継いでいる人は80歳になる方が一人いるだけで、積極的に活動をしているとは言えなのが現状だそうです。
今は美川刺繍を習っている生徒さんが16名いて、その中から後継者を育成したいと話されていましたが、需要が少ないとなれば、趣味で続けていくことになるのではないかと思うところがありました。
近くに住んでいながら、美川刺繍がこのような事態になっているとはまったく知らずにいて、伝統産業の影が薄くなっていくことの実情を知ることとなッたのです。
新しい商品作りの話ができるものではなくて、むしろ、私たちの産業であったり仕事が、ボヤボヤしていたら必要とされなくなる時代が来るかもしれない。
そのような現実を見せつけられた気がしました。
私たちきもの業界は、広告宣伝費というものをほとんど使わなくなりました。
このことがか、消費者との距離感を遠くしていて、次第に忘れられていくことになるのでしょう。
何処の会社もお店も広告宣伝費を使える状態ではありませんが、せめてSNSなどできものの画像を出したり、さまざまな呟きをオープンにしながら業界を盛り上げて行く必要性があるように思っています。
これからはゆかたの季節です。
同業者がいろんな情報を出して切磋琢磨しながらファン作りを考えていまいと、近い将来、店がなくなるとが考えられます。
そんな問題意識を持って仕事と向き合える経営者でありたいです。
では今日はこれにて・・・
お休みなさい。