夏本番を前にして、店内の夏物をSNSを通して“見える化”を図ることが、後に店の存在感を示すものになるのではないだろうか。
そのことを店作りの戦略として考えていまして、今日もInstagramで藍色の綿紅梅を花火模様の染帯でコーディネートした夏の装いを紹介させていただきました。
そして今日の記事を竺仙さんから出されている絹紅梅をコーディネートしたので、それを解説させていただくこととしました。
【絹紅梅小紋を夏きもの装いとしてコーディネート】
濃紺で染めた糸菊模様の絹紅梅小紋を夏きものとして気軽に着ていただけるように“からむし”の全通帯でコーディネート。
落ち着きのある装いとなりましたが、小粋な着こなしとなっているかと思います。
絹紅梅とは夏着物の一緒で、細い絹糸の間に経緯(たてよこ)とも一定間隔で太い綿糸を織り込み、格子状の畝(うね)を作った生地のことをいい、竺仙さんでは江戸小紋の染め方の一つである“しごき”で小紋を柄を染めあげたものを言います。
合わせた帯は「からむし」は別名苧麻(ちょま)ともいい、イラクサ科の多年生草木で、茎から繊維を採取したものになります。
繊維が細く、光沢に富み越後上布や宮古上布の高級麻織物の原料になる糸で織った帯で合わせたものです。
帯地がダークな色合いで派手さはありませんが、きもの通の味と素朴さを引き出しているのではないでしょうか。
織物の通し柄となるので、模様を出す位置を考えずに締めていただけるので使いやすい帯かと思います。
腹を夏物の帯〆と帯揚げを入れて装いを整えてみました。
帯〆が入る部分の色合いが生成りっぽくなっているもので、ここではグリーンの色合いに白の線が通った帯〆で個性を出させていただきました。
帯揚げは麻素材のもので、明るさを出してみました。
そして右上に映るのは白の玉かんざしで、小粋さをと見た目の涼しさを白で演出したものです。
全体の装いとしては派手さを抑えていて、きものを知り尽くした「味」というものが表現されているかと思います。
【からむしの八寸帯】
こちらがからむしの帯になります。
こちらのコーディネートは夏きものの装いとなるもので、着こなしたときの軽さは他の夏物とは全く異なっていて、爽やかさを感じていただけることでしょう。
今晩は息子夫婦がウナギとスイカを差し入れしてくれたので、それを晩御飯としたいと思っています。
独り者なので助かります。
では、今日はこれにて・・・
お休みなさい。