今日はお客様の少ない日で不安を搔き立てる一日だったかもしれません。
季節が変ろうとしてて日中は30℃に届かなかったのではないかな~
陽が沈むのも早くなってどことなく寂しさを感じています。
私は店の奥で「江戸の粋」をタイトルとした神無月の会のチラシ作りに夢中になっていましたが、制作をしながらこの店は他店とは違った店作りをしているのではないだろうか?
特に思うことは、着物の販売に繋げるためにいろんな仕掛けを考え、お得感を強調してお客様を誘導するのが一般的な展示会で云えますが、この店は和装小物重要視したトータルコーディネートにこだわり、そこから女性の美しさを引き出すことを考えた店作りへと進化していっていること気付かされます。
だって、高価な着物を手にしても、その魅力を引き出す帯がどういう種類の帯が合うのか、どのような色合いの帯がシックリくるのか、そしてそこに帯〆と帯揚げの種類と色が入ってくるわけですが、トータルで着物の美しさを引き出すことが出来る人って、多くはいらっしゃたないのではないでしょうか。
お客様と接客していて気付かされることで、細部に渡りまでコーディネート提案していくことが私の仕事ではないかと考えるようになりました。
だから昔とはまったく違った呉服店の形を想い描くようになっていて、目指したいのは美しさや小粋さを伝えられる店でありたいと考えています。
抽象的な表現ですが、個性を大切にした美しさと豊かさを着物で表現できる店になりたいと思っています。
ここに新しいスタイルの店作りがあると考えていて、その想いをどう表現できるかを試行錯誤しているのでしょう。
なので「江戸の粋」をどう表現したらいいかを思い悩む日が続いています。
【無地風小紋を織楽浅野さんの帯でコーディネート】

こちらのコーディネートは横段模様になった水色系の小紋を単衣の着物の見立てて、新しく用意した織楽浅野さんの花組文の銀ネズの名古屋帯で組み合わせてみました。
静かな爽やかさがあって、上品さも失われていなくてお洒落な着こなしだと思いませんか?
小粋さを感じさせられるところがあり、外出着としてオススメさせていただきたいです。
ここにどんな色の帯〆を持ってきたらいいのか、草履やバッグはどのような種類ものを持ってきたら魅力的な装いになるのか、お見立てをする際にお客様とお話しを進めて行く中でピントが合ってきて、それをお客様が理解を深めていくのではないでしょうか??
ここに仕事の面白さがあって、お客様と心が通い始めたときに、この仕事を続けてきて良かったと思えるのです。
思っているように事は進みませんが、目指したいことを心に秘めて仕事と向き合って行くことが、いつの日か花開くと信じたいです。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。