数年前とは違う方向へと変ってしまった「ゆかた事情」/黒字の更紗柄浴衣を魅力的な着こなしに仕上げる

知田木綿の綿麻ゆかた芭蕉布の半幅帯でコーディネート ゆかた/浴衣

今年も店の近くのショッピングモールへ行って競合店のゆかたの取り扱いがどうなっているのか見てきましたが、何処のお店も反物からお客様の体型の合わせてお仕立てを加えるゆかたで姿を消していました。

品揃えの多くが既製品で、子どものゆかたに関しては、男児のゆかたが何処の店にもなくて、ゆかたから甚平に変っていました。

女の子のゆかたは二部式ゆかたであったり、合わせる帯も昔からあった絞りの兵児帯といものは姿を消していて、ひと夏をゆかたで愉しむという姿を想像することができませんでした。

お値段はリーズナブルですが、ゆかたでオシャレしたいと思っている方を満足させることができないのではないでしょうか。

このようになってしまったのは、コロナ禍が3年間続いたことが大きく影響しています。

流通が大きく替わってしまって、ゆかた需要から離れて行った仕入れ先や、小売店が在庫しなくなったことも大きく変化したところかと思っています。

一方で反物のゆかた地のお値段は年々値上がりしていって、夏着物として着られるゆかたなんて数十年前はなかったのに今では当り前。

我々取上げる側としても、何処に焦点を合わせて品揃えをしたらいいのか戸惑いますが、ゆかたであっても出会いをいただいたお客様に対して綺麗な装いとなるようにしたいし、なによりも品質とオシャレにこだわりを持つ店でありたいと考えてます。

特に中高年層がゆかたを選ぶ店がなくなっていて、そうした年代層の方にもゆかた美人が提案できる店でありたいと思っています。

【知田木綿の黒地の更紗綿麻ゆかた芭蕉布の半幅帯でコーディネート】

知田木綿の黒地の更紗綿麻ゆかた芭蕉布の半幅帯でコーディネート

こちらは知田木綿から出されている黒地の更紗柄の綿麻ゆかたを芭蕉布の糸で織った半幅帯でコーディネートしたものです。

とても素敵な感じに纏まっていると思いませんか?

ポイントはゆかた柄としては珍しい更紗柄であることやモダンないろとなる黒地であることです。
ゆかた地の素材に麻が含まれていて汗をかいでもベタ付かずにサラサラしているところも魅力かと思っています。

【芭蕉布の糸で織った半幅帯に黒無地トンボ玉帯留めでオシャレを加える】

芭蕉布の糸で織った半幅帯に黒無地トンボ玉帯留めでオシャレを加える

その事に加えてオシャレなのが合わせた帯です。

芭蕉布の繊維を糸にした半幅帯で組み合わせいることが珍しいと言えますが、そのお腹周りに、トンボ玉帯留め黒の無地で装いを面白くしているところが、この装いの最も魅力的なところかと思っております。

お召になられる方の年代層も広くてお勧めさせていただきたいコーディネートです。

【三つ身の男の子のゆかたをコーディネート】

三つ身の男の子のゆかたをコーディネート

そしてこちらは冒頭に取上げさせていただいた、世間になくなってしまった男の子の5.6歳用のゆかたです。

コロナ禍前は子どもゆかたの反物が市場にありましたが、コロナ禍でその反物を染める業者さんが廃業したこと聞いていまして、既製品のゆかたを数枚在庫にしているなかの一枚をコーディネートしてみました。

合わせた帯は正絹の絞り兵児帯の金茶色で、ことらの兵児帯も市場から消えようとしています。

男の子のゆかたが手にできなくなる時代が訪れていて、業界の弱体化を感じずにはいられません。

【三つ身の女の子のゆかたをコーディネート】

三つ身の女の子のゆかたをコーディネート

こちらは5.6歳用の絞り染のゆかたで、白地の絞り兵児帯と合わせましたが、とても可愛いと思いませんか・・・。

女の子のゆかたも作っている業者が少なくなっていて、近い将来、これまでの普通にあった子どもゆかたが市場から消える日が来るのではないかと心配しています。

正絹の絞り兵児帯を作る業者がいなくなっていることも聞いていますが、このようにして、これまで普通にあったものが、一つずつ市場から消えて行って行っていることが心配でなりません。

この先10年後や20年後に、盆踊りにゆかたを着て踊ることができない時代が来るかもしれません。

このままで行くと起きるかもしれない状況にありますが、もっともっと、地元の家業店となる呉服店が頑張らないといけないといけないと思っています。

私たちの着物業界は大きな岐路に立たされてますが、ゆかたが簡単に着られるという商品開発もあっていいと思いますが、その事よりも、伝統的なゆかたが作れる環境を絶やさないことが大きな課題となっていて、ゆかたの魅力を伝えて行くことと、ゆかたを着る場を作ることも我々の仕事となっています。

業界が弱体化していく中で、新しいことを考えて行動に移していくことが呉服店の使命となっていることを重く浮け受け止めたいと思っているこの頃です。

纏まらない記事になっているかと思っていますが、思っていることを記事にすることができて良かったと思っています。

それではこれにて・・・
お休みなさい。

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