白山市の成人式・そして「悲しみの扉の向こうに」

 穏やかで春を思わせる陽気に包まれた白山市で成人式が執り行われました。

 

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会場は幾つかにわかれますが、私が住む鶴来地区は男子が107名・女子が114名の221名の方々です。

 

私からも成人になられたことをお祝い申し上げたいと思います。

特に、命をいただいた両親に感謝することを忘れないでいてください。

 

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こうして華やかな成人式を毎年目にしていますが、式に華を添えてくれるのは、なんといっても振袖です。

きもの屋として嬉しく思いますが、振袖やヘアースタイルがみんなよく似ていて物足りなさも感じております。

 

振袖姿が一堂に集まると個性が光らないところもあるのかもしれませんね。

 

近い将来、振袖をご準備したいとお考えの方はいつでもご相談に載ります。

そんな日が訪れた折には、気軽にご連絡ください。

 

 

 先日私のブログが切っ掛けとなり、二人の子供を持つ48歳の男性からお手紙をいただいたことがとても気になっています。

 

その方は昨年7月に奥様を乳癌で亡くされ、その悲しみから立ち直れない状態が綴られていて、私にアドバイスをいただきたいとの内容でした。

 

上手く伝えらないかもしれませんが、私もよく似た経験をしているもので、当時のことをここに書かせていただきたいと思います。

 

幸せな生活を送っていた我が家に、悪魔が扉を叩いたのは妻が亡くなる半年前の、今から4年近く前の出来事でした。

 

手術ができない末期がんで、その事実を知らされた時は何をしたらよいのか判断もできず、ただ、うろたえるだけで悪い夢を見ているかのようでした。

 

そして、そこ日から辛くて悲しい時計が動き始めたのです。

 

これまで築いてきたのがすべて無くなる恐怖感の襲われ、何を考えても逆回転し、出口が見えない日々でした。

そればかりか、妻の病気を引き寄せたのは自分のせいだと毎日自分を迫る私がいました。

 

笑顔が消え、「死」しか待っていない妻に勇気付けられる言葉は何も見つかりませんでした。

 

それまで輝いていた妻の体力は日に日に衰え、病魔は妻を苦しめます。

一人涙する日がどれくらいあったことでしょう。

おそらく妻の苦しみは私の数億倍あったことに違いありません。

 

そんな日々の中で、私に勇気を与えてくれたのが、献身的に妻に寄り添い介護に当たっていた長女の姿であり、私たち家族と関わりを持った友達やお客様、そして仕入れ先の温かい言葉でした。

 

妻は若い時から賢く器用でおしゃれにも気を使い、美しく、笑顔がとても似合う心優しい女性でした。

その魅力から人を引き付けボーイフレンドも沢山いましたが、将来の人生を私に託してくれたのです。

 

この仕事を創業した時も私をサポートしてくれて、仕事に家事、そして子育てに彼女の持つ時間をすり減らし苦労させてしまいましたが、輝きを失うことは決してありませんでした。

 

言葉にはしませんでしたが、私の自慢の妻でした。

 

そんな妻に対して、ここで自分が負けてしまえば、妻が最も楽しみにしていた子供たちの将来も妻が残した足跡さえも消してしまうことになる。

 

「めそめそしていないで、もっと強くなれ・・・それが今、自分にできること」だと、言い聞かすようになったのです。

 

そして来ると時が来てしまいました。

 

私が愛した妻の姿が二度と見れないと思うと寂しくてたまりませんでしたが、私を選んでくれたことが間違いではなかったことを証明しなくてはならないと心に誓った日でもありました。

 

だからなんとしても妻の分まで輝きたいのです。

 

とは言っても、人生のパートナーを失った現実は心が折れそうな日常で、子供たちの負担の増え、仕事も二人で動かしていたパワーを失い迷うことばかり・・・

無能さに情けなくなることもありますが、亡き妻に恥をかかせたくないと必死でした。

 

そして、私には家族を幸せにする責任があります。

妻がいないことで、家族の人生を狂わせてしまえば私たちに命を掛けた妻が悲しむでしょう。

 

失ったものをどんなに頑張っても、埋めることはできません。

これが私に与えられた運命と割り切り、前を向くように努力しているところです。

 

仏壇に手を合わせ、妻と会話するする日々は今も続き、時間はいつしか穏やかな気持ちを取り戻してくれるようになりました。

 

何事も思い通りにはならないには妻がいた時と一緒で、家族に苦労をかけているのも昔と変わりません。

それでもなんとかしたいっと突っ張って生きています。

 

お便りをいただいたTさん、どうか強くなってください。

それが感謝に応える大人の行動ではないでしょうか・・・

 

迷った時や寂しくなった時は、姿を変えた奥様に話しかけてみてください。

返ってくる言葉が必ずあるはずです。

 

そしていつまでも奥様を大切にしてあげてください。

 

きっといつか、微笑みを投げかけてくれる日が来ると信じることです。

月日が流れご自身の寿命が来たその時、奥様の横に置いた椅子に招かれると信じることです。

 

大人げないかもしれませんが、自分に魔法をかけみてください。

 

時を置いてお電話をすることがあるかもしれませんが参考にしてください。

 

それではこれにて今日を閉じたいと思います。

お休みなさい。

 

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