40代後半のお客様から、結婚前に誂えた小紋が派手になり、染め替えが出来るものなら今の年代に合う着物にならないかとの相談を頂きました。
写真のオレンジ色の江戸小紋が色を変えたい着物です。
このお客様のように、お嫁入りに支度した着物が年と共に派手になり タンスにしまい込んだまま始末に困ったいる方も多いのでは・・・・・・
そこで今日は正絹の着物の染め替えについて記事を書いてみることにします。
持ち込まれたお客様の小紋を例にとって言うと、2種類の染め替えの方法があります。
一つは現在の色柄を抜いて、白生地の戻してから新しい色や柄に染め替える方法と、現在の染め上がった着物の上から、濃度の濃い色を乗せ模様が見えなくする無地染めの仕方です。
そしてもう一つは、濃度の薄い色をかけて小紋の模様を残す方法です。
お客様にそれらの染め替えの方法があることを説明すると、小紋に柄を残し、色をおとなしくして欲しいとのご希望でした。
お客様と乗せる色を相談して、再生したのがこの色の着物です。
オレンジの色の上から薄い紫色を載せて染めてみました。
全体に色が沈んだことがお解りになると思います。
再生費用は、表地の小紋と裏地の八掛 (はっかけ) の染め替えに、袷のお仕立て代を加え ¥42,000
(染め替えと仕立て変えをした価格です)
つまり、新しい着物が ¥42,000 で着れるようになったということです。
このような染め替えが出来ることを皆さんはご存知でしたか・・・・・・
全ての着物がこのように再生できる訳ではありませんが、派手になってしまい込んでいる着物を出して、きもの専門店で相談してみるのもよろしいのでは・・・・・・
ところで話がガラッと変わりますが、今日からしばらくの間、店を手伝ってくださるスタッフが一人加わりました。
これまで店の手伝いをしてくれたいたテルミさんが、3週間近くアメリカにいくことになり、その代わりをしてくださる方です。
着物は好きな明るい方で、この店のお客様でもあります。
私はこの店の専属モデルと勝手に呼んでいるのですが、とても素敵な味のある女性なんですよ。
慣れない仕事で気を使うことも多いと思うのですが、快く手伝ってくださり感謝しています。
周りの人から暖かい気持ちを頂いてばかりです。
皆から頂いた分を、私のこの仕事で還元しないといけませんね・・・・・・