季節の三連麻のれん・そして忘れられないあの日の事

 

桜の花で心を和ませてもらった4月も終わり、いよいよ5月に突入です。

そこでお部屋の衣替えに、季節の麻のれんを紹介してみます。

 

今日ご紹介するのは全て三連タイプの幅が約90㎝・長さが150㎝の手描きのれん。

お値段が¥26、250のお品です。

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① クズノハ

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② 朝顔 

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③ コウホネ

 

どちらの品もモダンな感じがすると思います。

五月の連休にお部屋の模様替えやお庭のお手入れを考えている方、気分を変えてインテリアにも気を配ってみるのもいいものですよ・・・・・・・

 

話しは私ごとになりますが、昨年の今日、お母さんが病院で命の宣告を受けた日です。

 

今日の天気とよく似ていて、爽やかな青空が広がる一日だったように記憶しています。

いつものように穏やかな朝を迎えた私たち、

お腹の調子が良くないと言って、お母さんが近くの病院に向かいました。

 

私は店で今日と同じように、5月に向けての売り場作り・・・・・

ブログにアップする麻のれんをカメラに納めていました。

 

戻ってくるのが遅いな~と思いながら、一人で遅い昼食を済ませ仕事をしていたのですが、2時を過ぎても帰ってきません。

 

それらしばらくして、お母さんが戻ってきました。

 

私は「遅くまでかかったな~・・・どうだった」と、尋ねると、「先生に後2・3ヶ月の命と言われた・・・」と、診断書をテーブルに置いてパソコンを開き始めた妻。

 

その診断書を手に取り見てみると、病名は「スキルス進行癌」、胃を中心に転移が広がっている個所にいくとも印がしてありました。

 

嘘やろ~・・・・・

どうしてこんなことに・・・・・

何かの間違いに決まっている・・・・・

 

それからは気が動転して何をどうしたらよいか判りませんでした。

お母さんも同じで、診断後、車の中で一時間近く呆然としていたそうです。

 

 しばらく沈黙の時間が続き、店を飛び出した私でした。

その時のことを今でもはっきり覚えています。

 

そして、私たちの笑顔が消えてしまいました。

 

私のバックの中に小さな手帳があります。

今でもそれを持ち歩いていますが、そこに、あの時のことが・・・・・

 

次の日の5月1日はどうしても京都に出なくてはならない用事があり、帰りの電車の中で書いた走り書きした字が残っています。

 

      5月1日 木 晴れ 「心の上に乗った100万トンの重石」

 

今日は京都出張の日、早朝の5時頃にお母さんの起こされて目が覚める。

動揺は治まらず、考えることはお母さんのこと、子供たちのこと、

そして、仕事のこと・・・・・

 

自分がしっかりしないと・・・・・

 

京都に入り仕入れ先回り、打ち明けたい気持ちを抑え、仕事の話をしている間はお母さんのことを忘れるのですが、一人で京都の街を歩いていると考えてしまいます。

もう二度とお母さんと共に、この仕入れ先を訪れることも、商品を選ぶこともないのかな~

そんなことを思うと涙がこみあげてきます。

                     帰りの電車の中で・・・・・

 

確かその日は、最後に訪れた仕入れ先の担当者の前で大粒の涙を流したことを覚えています。

こらえきれなかったんですね~

 

あれから一年、何事もなかったかのように今日という日を迎えました。

皆の前では以前と変わらない私でいますが、いつのお母さんの面影を思い出しています。

 

腹を立てた顔、

がっかりしている顔、

あきれ顔、

疲れた顔、

つまらそうにしている顔、

急いでいる顔、

寂しそうにしている顔、

気を使っている顔、

 

にやけた顔、

風呂上りにコップ一杯のビールを飲干した顔、

喜びを抑えている時の顔、

楽しそうに笑っている顔、

声を出して笑っている顔

驚いた顔、

 

どの顔も私は好きでした。

 

もう一度お母さんに伝えます。

あなたと出会うことができて、本当に幸せでした。

沢山の笑顔をありがとう・・・・・

 

約束します。

お母さんの分まで頑張ることを・・・・・

どうか応援していて下さいね。

 

 

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