セミの羽根のような着物「男物小千谷ちぢみ」と、そのお手入れ方法

 

数日前に男物の「小千谷ちぢみ」(おじやちぢみ)のご相談をいただいたもので、今日はそのことについて記事を書いてみることにします。

今年仕入れた小千谷ちぢみが、すでにお嫁にいってしまい、仕入れ先の協力を頂き写真をアップしてみました。

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小千谷ちぢみは数年前に新潟中越地震で被害を受けた新潟県が産地ですが、さまざまな環境の変化の中で生産量が少なくなってきている盛夏の着物です。

 

麻織物一種で、ヨコ糸に強い撚りをかけ、「湯もみ」をすることで独特のシボを生み出した風合いになっています。

さらさらとした肌触りで、夏の着物としての清涼感は右に出るものがないといってもいいでしょう・・・・・。

ここでアップした品々は織機で織られたものですが、糸作りから全ての複雑な工程を手作業で織り上げた小千谷ちぢみは重要無形文化財に指定されて、
織機も昔からの居座機を使っているんですよ。

一般的には無地の男物が多いかと思いますが、私の店では柄物の小千谷ちぢみを取り上げていいます。

 

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この写真では判りにくいので映像を大きくしてみました。

 

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あいにく縞や格子柄が完売してしまい、網代のような崩し柄をアップしてみました。

 

お値段ですが無地の品でオーダーメイドの仕立てを加えると六万円台、柄物で七万円台の価格になります。

 

この小千谷ちぢみをお召しになっていらっしゃるお客様は、セミになったような着心地の着物だとおっしゃっていました。

実に解りやすい表現です。

 

小千谷ちぢみのお手入れ方法ですが、

 

◎ シミや汚れが付いた場合には、信頼できる専門店にお出し下さい。

 

◎ 汗などで汚れた場合は、洗剤を避け水又はぬるま湯を使い、手で軽く押し洗いして下さい。

   濃い色の場合多少の色落ちがありますので、単品で洗って下さいね。

   布づまりで丈が縮んだように感じられる時は、半乾きのうちに引っぱりながら行って下さい。

 

◎ 乾燥は手で形を整えた後に、必ず陰干しをして下さい。

 

◎ 少々の着じわは、ハンガーにかけて霧を吹いてやると自然にシワが伸びます。

   アイロンがけは、しぼが伸びてしまうのでお避け下さい。

 

◎ 麻は吸湿性の強い繊維ですので、ときおり陰干しをして下さいね。

 

このお手入れ方法は、ある資料を書き移したものでが参考にして下さい。

ご自身でのお手入れが心配なようでしたら、その時は信頼できる専門店さんにお願いするのが良いかもしれませんね。

 

世のお母さん、いつもお仕事で苦労されているお父さんに、プレゼントされると喜んでいただけると思いますよ。

来月は父の日がありますが、是非検討してみて下さい。

年々数が少なくなっていますので、ご予約はお早めに・・・・・

 

シーズンのさきがけは、質の良い品からお嫁入りが決まります。

男物に限らず、この夏を浴衣でお洒落したい方は、今のこの時期がチャンスなのかも・・・・・

 

近隣の方は是非私の店も覗いてきて下さいね。

 

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