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こうして毎日ブログを続けていると、いろんな方が見てくれているみたいです。
その中には、着物に関心を持たれている人もいれば、同業の仕事に関わっている方もいらっしゃるみたいですが、書いた記事の対する責任のようなもの感じています。
ブログを始めた動機は、私の店の存在を知ってもらいという単純なものでした。
それが今では、「少しでも業界の発展につながれば」と、いろんな角度から和装の魅力を綴るようになり、おしゃれな人が増えたらいいのにな~・・・なんてことを考えるようになってきました。
そんな想いで記事を綴っておりましので、暖かな目で見守って頂けれな幸いかと存じます。
ということで、今日は古典的なおしゃなな夏帯を紹介してみようと思います。
新緑が爽やかさを伝えてくれていますが、それを染め帯に描いた「垣根にカエデ」の模様です。
ベースの薄いヒワ色に、緑のカエデと少し色付き始めたカエデ。
涼しさの中に季節の移り変わりを伝えてくれる帯ではないでしょうか・・・
夏の色無地や小紋、附下げ(つけさげ)まで締めていただける帯です。
お茶席などには、ドンピシャリの帯ではないでしょうか。
こちらも絽の染め帯で、この地域、白山市の花になっている朝顔の模様です。
描き方のタッチが優しくて、品のある香りを放っております。
この帯を締めて和食の店で舌づつみ・・・
最高のおしゃれを楽しむことができるのではないでしょうか。
このような四季を感じる帯って感じがいいでしょ・・・
締めれる期間は短いかもしれませんが、毎年、夏は訪れます。
是非一つ、季節を感じれる帯があってもよろしいのでは・・・
好きなことを書きましたが、参考にしてください。
話は変わりますが、一月近く前の職先の話です。
その職先は京都で着物の丸洗いやシミ抜きなどを専門にしている会社で、週に2回、仕事を取りに立ち寄ってくださいます。
担当者はこの道一筋というベベテランさんで、新しい規格の話を持ってきてくださいました。
それは記念催事とか、年に一度のお客様への感謝という意味で、わずかな期間だけですが加工費を割引します。
だから、店の催事に取り入れて欲しいよいうのです。
その話を聞かせてもらった時、何故にこのような話が湧き上がったのかと尋ねると、景気低迷のために仕事が少なくなっていて、営業の若い人達が、割引をして仕事を増やしたいという声が高まり、経営者がその提案を受け入れたというのです。
そこで私は年上の担当者に、私の考えを話させてもらいました。
どうして、貴方は皆の前で反対しなかったのか。
割引をしても採算が取れるのであれば、最初から価格設定を下げればいいことで、価格が安定していないということだと、安心して仕事を出すことができない。
また、呉服店が割引セールのようなことをして、売り上げが増えたなると、もう一度したくなるにが経営者です。
最初は年に一度だったものが、半年に一度、更には4か月に一度になり、歯止めがきかなくなる恐れも考えられる。
表現の仕方が適切ではないかもしれないが、「麻薬漬け」といった経営になってしまうのではないのだろうか・・・
他にも、同業他社が割引セールに負けるものかと、価格競争になることも考えられる。
そうなると、正常な利益が取れなくなり、サービスの質を落としたり、リストラということにも繋がる。
そして、二度と元へ戻せなくなる。
和装業界の歴史を振り返ると、安易な経営姿勢から、破たんした会社がどれだけあることか・・・
企業努力するのであれば、同じ価格で質の高い仕事やサービスが出来ないかを考え、「中味の濃い価値」が提案できる会社であって欲しい。
生意気だったかもしれませんが、そのようなことを申し上げた次第です。
昨日のブログ記事と似たところがありますが、業界の発展のために知恵と技術を磨き上げているとは言い難いところがあるのかもしれません。
消費者が何を信じたらいいのか解らない、そのようなことがないように日々勉強をし、安心できる店作りができるようにならないといけません。
永遠のテーマから、引き寄せられる力を身に付けないと・・・