不親切な浴衣市場

昨日仕上がった四季を楽しむ情報紙「あ・うん」を持って外回り。

蒸し暑さを感じる一日でしたが、風に揺れる野花は優しさを増し心を潤してくれています。

 

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初夏に咲くキハナコスモスもその一つ、

緑の森の中から揺れ動く黄色い花に目を奪われてしまいました。

 

いたる所に咲き乱れ、決して珍しい花ではありませんが、その輝きは今が旬。

静かに咲いて静かに散る、そんな人生も素敵かもしれませんね。

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ところで、メラメラと浴衣商戦が火花を立て始めてきました。

書店に足を運べば、婦人雑誌の中にゆかたを特集した本が並び、インターネットからもゆかたの広告が動画で流れるようになってきています。

 

これからタウン誌や新聞の広告などにも浴衣情報が出てくることでしょう。

 

 

一部の情報によれば、金沢の中心地にも季節限定の浴衣専門店がオープンしたようなことを耳にしていますが、ターゲットが10代~20代を中心としたプレタ(仕立て上がり)ゆかたばかりで、面白さがありません。

 

一般的に量販店の浴衣の取り組みといえば、プレタゆかたが中心で、中には帯・下駄までセットにした手軽さとロープライス戦略の売り場作り。

 

和装業界に乗り込んできた量販店は、着物専門店さんとの違いを明確にしていますが、近年、専門店さんが専門店らしさを失っていて、量販店との差別化が図れなくなっています。

 

つまり、ゆかたは全てプレタで対応する店が増えてきていて、手軽さ第一主義の浴衣市場になっていることを感じています。

 

これでは消費者の選択肢は限られます。

 

例えば50代の女性が浴衣を新調してみようと思っても、限られたお店でしか選ぶことが出来ません。

身長が150㎝位のOLが自分の体系に合った浴衣を選ぼうと思っても、反物からオーダーメイド仕立てをしてくれるお店を探すのに苦労させられます。

 

市場には溢れる浴衣がありながら、片寄った方向に向いてしまっている不親切な浴衣市場。

着物専門店さんの頑張りが望まれ昨今ではないかと、私は感じています。

 

 

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東京から車を走らせ秋冬物の新柄を見て欲しいと、商品を広げる仕入れ先の担当者。

 

浴衣商戦も終っていなこともあり、必死になって心にブレーキをかけるも、見れば欲しくなるのが自分。

秋納めということで、注文を入れてしまいました。

 

特徴のある店作りをしょうと思ったら、上がりたての商品を選んでおかないと、魅力的な商品がなくなってしまうんですね~

 

辛いけれど、ここが勝負時。

この仕事が好きだからチャレンジできるのでしょうね~

 

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コメント

  1. 朝子 より:

    初めまして。
    私自身はプレタ浴衣のサイズが合わないため、仕立派ですが、衣服は販売店で購入し、その日のうちに着られる、という普通の洋服生活が当たり前の現代では、プレタの存在が必要なんでしょうね。
    『来週、花火大会に行きたい』、『今夜!花火大会に行きたい』、せっかくだから浴衣で行こう~~~そんな人がほとんどですよね。
    お仕立では、最低でも2~3週間待たされます。今夜の花火大会には間に合わないんです。
    スピード優先、その場の思いつきや、瞬間瞬間で行動する現代人に、ひと手間かかる浴衣(和服)をいかに浸透させていくかが、呉服屋さんの腕の見せ所でしょうかね?

  2. きものふくしま より:

    朝子様、私の記事のご理解を示してくださいましてありがとうございます。
    着物専門店さんは、今の浴衣市場をビジネスチャンスと考え、量販店との違いを明確にしないといけないのに、量販店に呑みこまれてしまっている現状を寂しく感じています。
    ともあれ、自分に合った浴衣で楽しい夏を手にしてください。

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