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先月、東京の方から浴衣地の注文があり、数日前にお客様のご寸法に仕上がったことから、ご先方へ送らせていただいたのですが、先程その方からメールが届いていて、新調した浴衣に手を通し、お出かけになられたみたいです。
率直な感想が綴ってあったので、ご紹介したいと思います。
『きもの姿は、着ている自分よりも見ている周りの方が、涼を感じたり、季節感を感じたりするところが素晴らしいと思います。
毎日とても暑く、節電もあって、普段は都内でも夏着物や浴衣姿の人はあまり見かけませんが、仕立てた着物や浴衣を、しゃんと涼やかに着こなして歩くことで、少しでも着物の美しさや素晴らしさが伝わり、着物を着る人が一人でも増えていったらいいなと思っています。
電車の中で、大学生風の男の子が「浴衣やっぱりかわいいなぁ」と言っているのが聞こえ、心のなかで、小さくガッツポーズしました(笑)
素敵に着こなすためには、決して高級なものでなくとも、良いものを自分に合う寸法で仕立てて着ることが大事だなと思っています。』
長い間、この業界にいると理屈ばかりこねて、話しが重たくなりがちなんですが、今回のような、着物ファンからの飾らないコメントを頂戴すると、無理をしないで着物を楽しむ時間というものが伝わってきて、とても感じがいいんですね~
私が目指している着物の世界でもあり、紹介してしまいました。
O様・・・ゴメンナサイね。
さて、毎日続く暑さにへこたれそうになっている私ですが、今日は夏の街着として、通好みの着物コーディネートをアップしてみました。
白っぽい夏の紬に黒地の夏の染め帯を合わせてみました。
モノトーンでまとめているところに、小粋さを感じていただけるのではないでしょうか・・・
静かな色合いのと模様の着物に、ポイントとなる帯を持ってくることで着こなしにメリハリが出ます。
夏草履の鼻緒も帯地の色に合わせてみました。
余計な色が入っていないので、スッキリしているでしょ・・・
このような着こなしを 涼しそうにして歩いていると、目にした人は、着物って素敵だな~・・・なんて感じるのではないでしょうか。
特に帯が魅力的でしょ・・・
市松の紋織りになった帯地に大きなカエデ模様を絞り染めのようにして染めたものです。
単衣時期にも締められる帯なんですよ。
ところで明日は朝茶会がありましてね~
誘われていて、お伺いするのですが、時間がなんと早朝の5時15分の席入り。
苦手な朝起きをしなくてはなりません。
なので今日は早めに切り上げ、明日に備えたいと思います。