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ここにある写真の柄は古典的な柄にひとつである「宝尽し」(たからづくし)という文様です。
もともと宝物を集めた中国の文様で、日本風にアレンジされて現代に至っています。
福徳をよぶ代表的な吉祥模様として晴着などに多様されていて、きものファンなら着物の展示会などでよく見かける柄だと思います。
ここで紹介している着物は、第一礼装である黒留袖に刺繍で描き出されたこだわりの逸品で、福徳を呼ぶ吉祥模様ということからして、黒留袖にピッタリの文様だと言えます。
全体に模様が広がり、そして全てが刺繍というから、その豪華さに脱帽です。
黒留袖の柄になると、一般的には松竹梅や扇面柄であったり、鶴の模様など、お目出度い模様が使われていて、黒地ということからも あまり変わり映えしないものですが、この宝尽しは豪華さ以外に小粋さのあって味のある留袖と言えるのではないでしょうか。
それにしても近年は黒留袖を欲しがる方が非常に少なくなり、生産量が激減しているようです。
一つには結婚式のスタイルが洋装になってきていることや、レンタルというお手軽感の味を経験したことで、必要性を感じない方が増えているのではないでしょうか。
寂しい話ですがこれも現実。
しかし、素敵な模様を自分に合った寸法で着たいと思っている方も少なくなく、その方のためにも魅力的な留袖が市場にあることを願いたいものです。
ところで店の催事が思っているような結果を残すことが出来ず、次の一手をどうしたら良いのか迷いうことが多くなっています。
地域の方やお客様は、着物に対してどような考えを持っているのだろう~
着物は欲しいと思わない・・・
着物は欲しいけれど、高くて買えない、管理が出来ない、着付けが出来ない。
ひと通りの着物は手にしたので、しばらくお休みしたい。
着物が欲しいという理由も、いらないという訳も山のようにあるのでしょうが、具体的な声が店まで届かず、壁を打ち破るための対策を見つけ出せないでいます。
そうした中でも販促を考えなくてはなりません。
神無月展を終えてから随分悩みましたが、ようやく具体的な取り組みが決まりました。
次はファイナルバーゲンという感じで、12月に集約したものを言葉に変え、いつものスタイルの販促物が仕上がりました。
構成の段階ですが、商売に対する本質の自分を変えられなせんでした。
結局は、これまでのスタイルを変えられず、幾つかの特典を加えて取り組むことに・・・
これでいいのです。
急な方向転換は、お客様が迷うばかりか、信じる物を見失うことにもなります。
今日はその構成に右往左往しましたが、今日中にまとめることができて、取りあえずはホットしています。
そして、終えてから必ず問いかける言葉があります。
「これでいいのだろうか・・・見直すなら今だぞ~・・・」
結局、突き進む訳ですが、着物マーケットが小さくなってきていることが判るだけに、新しい対策を打ち出さなければなりません。
解っていて、頭が動かないんだな~
問題を置き去りにしたままだが、年内の方針が決まりました。
後は迷わずに、全力で見えない敵と戦うだけです。
今日も仕事漬けになってしなった一日でした。
家に戻り身体を休めたいと思います。
それではお休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







