長羽織で春の装いを提案・そして羽織をはおる意味を考えてみました

 寒い日が続いていますが、おしゃれを提案する店としては、春物の装いに目を向けていただけたらとを考えています。
そこで今日は、春を意識した長羽織の提案をさせていただきたいと思います。
その前に、和装と羽織の関係を考えた時に、多くの方が、羽織を着なくなったと言われます。
これは呉服店さんにも責任がありますが、寒い季節には重ね着をして、体を保温する意味でも羽織があっていいのではないでしょうか?

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仕事柄、私も着物を着ることが多くあります。
この時期の外出時には、着物に羽織を合わせ、更にコートを着て出かけるようにしていますが、時には羽織をはおるだけでコートを着ないで外出することもあります。
しかし、着物にコートという組み合わせはほとんどありません。

そして、目的地の着くとコートを脱いでから着物と羽織で過ごし、会食をすることがあっても羽織を脱ぐことはありません。
男だから常に羽織を着ているように思われるかもしれませんが、人前に出る時は着流しより羽織があると治まりがいいんですね~
女性であっても同じ事が言えるのではないでしょうか?
着物の種類にもよるが、羽織は理に適った着こなし法で、面倒だからと言って、寒さを感じる季節にコートがあれば安心という考え方は、少し無理があるように思えます。
昔は多くの方が羽織をおめしになられていました。
当時は羽織丈も短く、おしゃれな着こなしとは言いにくい面もありましたが、帯結びが簡略化できて重宝がられたものです。
その印象が強すぎるのか、おしゃれにふさわしくない「羽織もの」になってしまっているのかもしれません。
しかし昨今は、羽織丈が膝下の長さで着こなす長羽織として、小粋を秘めた着こなしとして進化しています。
そのことを前提に、おしゃれな着こなしを紹介してみます。
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どちらかと言えば、冬は濃い地の温かみのある色が好まれますが、桜が咲き始める春ともなると、浅めの色が似合います。
画像はパープル系の無地感の小紋に、帯〆帯揚げを使わなくても帯結びができる細帯を合わせ、ほのかな桜色の飛び柄小紋柄で、羽織をコーディネートしてみました。
見た目にも爽やかで上品でしょ・・・
勿論、羽織丈は膝下10㎝からそれ以上の長さの提案です。
爽やかな風に色付いた草花も揺れれば、羽織の裾(すそ)も揺れます。
友達と待ち合わせたカフェで、羽織を着たまま浅く椅子に座り、ソフトドリンクを手にする姿は絵になるでしょうね~
(仮のこのシーンにコートを着ていたとすれば、コートを脱ぐことがマナーです。)
おしゃれから羽織が遠ざかっている貴女、是非一度、長羽織で街並みを歩いてみてください。
必ずや、羽織の便利さに気づかれることでしょう。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。