「浴衣デビュー」の看板が店頭に立ちました・そして「5円」の話とおしゃれな着こなし

 明日から5月。皆さんにとってはゴールデンウィークの中日に過ぎないのかもしれませんが、浴衣商戦をスタートする日です。
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店頭には「浴衣デビュー」の看板が立ち、ケジメ良いスタートを切ることができました。
浴衣と帯、それにまつわる小物の品揃えもほぼ終え、看板も立、残るは販促物を用意することです。
再び知恵を絞らなくてはなりませんが、取りあえずはホットしているところです。
ゴールデンウィーク中も営業していますので、店の前を通られることがあれば、気軽に覗いてみてください。
 (5月6日(水)だけお休みさせていただきます)
話題は変わって、卯月展の最終日に神戸からお越しになられたお客様が、とてもおしゃれな袷コートをご注文してくださいましてね~
その際に、ご自身が持っていらっしゃるエルメスのスカーフを裏地に使えないかとご相談がありまして、送っていただくことにしたのです。
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そして今日、そのお客様のエルメスのスカーフが郵便で届きました。

話が飛びますが、荷物に貼られていた5円切手が1958年のものだったもので、タイムスリップしましてね~
「私が3歳の時に発行された切手なんだ~」
「その時代に、私が大人になり故郷を離れ石川県の地で家族を持って、きもの屋をしているなんて誰も想像していなかっただろうな~」
歩んできた道のりに一期一会を感じずにはいられませんでしたが、この「5円」について考えさせられる出来事がありまして、最後に記事にできればと考えております。
話を戻しますが、封を開いてみると素敵な色とデザインだったもので、仕立士さんと相談をして対応できるものかをご連絡させていただくことにしました。
私の立場からすると、とても魅力的な提案で、ブログで紹介できるものであればと思い、ご無理をお願いしてここに紹介させていただきます。
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こちらがコート裏に使わせていただく予定のエルメスのスカーフです。
私より幾つか年上の方で、お選びいただいたコート地に色合いも合います。
スカーフの中心を、コートの背中心に持ってくることになりますが、このスカーフを生かすとなるとコート丈が100㎝出るかでないかの微妙なところで、両袖には別の裏地を用意しなくてはありません。
私としては、なんとしてもお客様のお望みを叶えて差し上げたいし、このセンスに挑戦してみたい気持ちが湧き上がります。
その前に仕立士さんとの打ち合わせが先ですが、明日の京都出張の折には、袖の部分に使うバランスのいい裏地を探してみたいと考えているところです。
私の店は信用と信頼の本に成り立っている店です。
県外からのご相談をいただけるのも、安心という気持ちが働くから、お電話やメールで相談事が入ってくるのではないかと思っています。
なので、誠実に対応させていただいているつもりです。
中にはご不満を感じていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、できる限り、ベストを尽くすことに心がけております。
そして相互の信頼が結びついたときに、素敵な「ご縁」が生まれるのではないかと考えています。
心が通い合う関係を軸にした、店作りへの願いがここにあります。
昨日の夕方のことです。
この地域にお住いのお客様から尋ねたいことがあると言って電話が入りました。
先月この地域にショッピングモールがオープンしまして、そこに呉服店がテナントで入っているそうです。
そのお客様は、お友達とその呉服店を覗かれたみたいで、訪問着が「5円」で販売されていて、お仕立てと裏地に8万円の料金を出すとお仕立て上がるとか・・・
そして袋帯が38万円の品が半額になるそうで、お友達は着物と帯を求められたそうです。
お客様も勧められたみたいでしたが、知り合いの呉服店があると言ってお断りをして戻ってきたものの、常識を外れの販売方法に疑問を持たれたみたいで、私の店に電話をしてきたのです。
その話を聞いて、呉服店さんの販売方法に不信感を抱いて呉服店離れが増えているにも関わらず、こりずに販売のトリックを平然と使っている店が存在していることに驚かされました。
お客様には訪問着が「5円」であろうと、お仕立て上がりが8万であるなら、その訪問着は8万円の価値だと解釈してください。
業界には数万円で作ることができる技法があり、それにお仕立て代金を加えただけのものだと想像します。
袋帯も半額の価値に商品で、お得な買い物をしたとは思いにくい販売方法かと思いますが・・・
現場を見ていないもので想像でしか話ができないが、「安心」という二文字は考えにくいかもしれませんね。
どのようなお店なのか知りませんが、着物市場を混乱させるような販売方法はやめてほしいと思います。
「5円」の使い方っていろいろありますが、心がかよう「ご縁」であってほしいし、何よりも店頭に並べられた「5円」の訪問着が可愛そうです。
着物を愛する心があれば、常識外れの販売はしないと思うのですが、皆さんはどのように思われますか?
店に届けられた郵便物の「5円」切手と比較できるものではありませんが、複雑な気持ちで1958年の切手を眺める私でした。
明日は京都出張の日です。
お客様から相談を受けている案件も多くあり、仕入れ先を歩き回る一日になりそうです。
それではこれにて・・・
お休みなさい。
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