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今日はお客様回りをする一日で、久しぶりに店から解放された感じで仕事ができました。
その合間に、ショッピングセンターの浴衣売り場や全国チェーンの着物専門店の店作りを覗いたりして、店との差別化をどのようにして図ればいいのかを探る私でした。
とは言っても、敵はショッピングセンターという巨大な集合体で、人を集まることができるノウハウがあり、方や、田舎に潜む小さな路面店。
勝負を挑むレベルではないかもしれないが、それでも浴衣選びの選択肢の中に選ばれる店になりたいと知恵を絞る私でした。
そのためにも、店の存在と 取り扱う品の違いを知っていただくことが、なにを置いても重要なのかも。
そのことを踏まえて、浴衣が帯の合わせ方で変わるコーディネートを紹介してみたいと思います。
映像の浴衣地は、紫地の綿絽浴衣で、模様に使っている色は白、グリーン、そして濁りのあるオレンジです。
まず最初に、博多織りの紋織りになった単衣帯。色はレモン色。
色合いのメリハリが効いて、帯の色が立っておしゃなねコーディネートだと思います。
もしも、ここに辛子色を入れると、沈んだ着こなしになることでしょう。
次の合わせたのは模様の中にあるグリーンの博多帯。
色のくすみがないこともあり、違和感なくまとめることができました。
大人っぽいコーディネートだと思います。
涼しさを出すために水色の博多帯を合わせてみましたが、着物とのマッチングがベストと言いにくいところがあります。
合わせ方として最もオーソドックスな色の使い方は白です。
通気性のある羅(ら)織りの博多帯を持って来ましたが、面白さからいえば少し物足りない感じがします。
模様ある白が際立ちことから、白地の帯の印象度が薄れるのかもしれませんね。
最後に合わせたのは紗(しゃ)織りの博多帯で、色は大人のピンク。
浴衣地の紫と親子関係の色でもあり、品のいい組み合わ方で、控えめなコーディネートに女性の色気のようなもが伝わってまいります。
私の表現法が的を得ているとは言えませんが、帯の色の合わせ方で表情が変わることがお判りいただけるかと思います。
これにも微妙な色のさじ加減があって、濁りのある色を合わせると浴衣のおしゃれ感も濁り、エンジ系などの深い色を合わせると涼しさが失われ、重たい装いとなることでしょう。
この見極めが難しいところですが、貴女ならどのような色を合わせますか?
これが見立てというもので、色を合わせることで壊れてしまうおしゃれがあることを知っておいてください。
ご理解をいただける世界でないかもしれまいが、そのことに、こだわりを持ちたいと思っています。
お腹も空いてきたので、これで終わりに致します。
では、お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま






