加賀友禅の黒留袖「貝桶の柄」・そして娘と孫が婿さんの元へ戻りました

 時間の経つのは早いもので、も~夕暮れ時になってしまいました。
店にはいろんな仕事が交差しあって、紐をほどくかのように一つひとつ対応していかなくてはなりません。
それが私の許容範囲を超え始まると、次第に疲れが溜まり、思考力も薄らいで処理能力がペースダウン。
今日も気ぜわしい一日でした。
こんな日の投稿は辛いものがありますが、残っているパワーを振り絞り記事を書き始めたところです。
その前にチョット一休み。
この先のことは最後の方で呟くとして、今日はこちらの映像から・・・
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こちらは加賀友禅の黒留袖で古典柄の貝桶の柄です。
京友禅では刺繍や箔を使って染めることが多いメジャーな柄の一つですが、手描きだけで描く加賀友禅の模様としては、比較的少ないのではないのでしょうか?
模様の描き方に適度な空間があって、黒地に貝桶柄が浮かび上がります。

年代幅も広く、帯の合わせ方では30代からお召しになれるのでは・・・
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裾はこのような感じで文様が並びます。
これはある方からのご依頼で準備したものでが、近頃、黒留袖の注文がめっきり少なくなったことを感じております。
その背景んは子供の少子化や、結婚式に仲人を立てないこともあって、黒留袖の出る幕が少なくなっているのではないでしょうか?
補足説明をすれば、結婚式で新郎新婦の母親は第一礼装の黒留袖を着装することが常識で、お仲人さんの女性も黒留袖を着ることとなっています。
黒留袖は着物の種類の中で最も位が高く、敬う心を秘めた着物だからです。
そこにはお目出度い模様が求められていて、松竹梅とか鶴亀のようなお祝いの模様が多くあしらわれています。
そのことが分かっていても、袖を通す回数を考えると、レンタルで事を済ませたいと思うのが正直な気持ちなのかもしれません。
そんなこんなで、黒留袖を準備される方が少なくなっていますが、久しく黒留袖のご相談がなかっただけに、十分な品揃えをしてお客様のご希望に添えるお見立てをしたいと考えているところです。
ここからは話がガラッと変わります。
ここ数日我が家で生活を共にしていた長女と孫が、夕食を済ませて、婿さんと暮らす家に戻っていきました。
これから本当に3人家族の生活が始まりますが、夫婦力を合わせて孫の「音羽」を守っていって欲しいと願っております。
特に赤ちゃんはよく泣きます。
家事が思い通りにならずストレスを溜めることもあるでしょう。
時には母親の気持ちを理解できずにいる婿さんに腹立たしさ覚えることもあるでしょう。
もしかしたら、その逆もあるかもしれません。
新しい生活に慣れるまで大変かと思うが、会話と笑顔を忘れないようにして欲しいです。
そんなことを婿さんと娘に伝えたつもりですが、我が家が安らぎの場になるのであればいつでも休息にくればいいし、1・2時間であれば孫守をしてやりたいと思っています。
娘が家にいる間は午後7時を過ぎると決まって携帯に電話が入ります。
食事の用意ができたとの連絡です。
彼女がいる間は規則正しい生活を送れたし、食事の用意をしなくて済んだことが、なによりのご褒美だったかもしれません。
孫の泣き声を聞くことができなくなりましたが、再び淡々と過ごす日常が待っています。
こうして、私の目の前をいろんな出来事が通り過ぎていきますが、平和な社会であることを実感しております。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

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