悩ましい着物相談「披露宴に着物を着たいのですが・・・」

 立ち止まってはならないと、私なりに工夫をして店を切り盛りしておりますが、自分にできることなんてちっぽけなもの。
日が沈みかけた西の空を眺めながら、力を貸してくださっている人たちにことを考える時間がありました。
商品を供給してくださる仕入れ先。
経営の在り方をサポートしてくれている商工会の関係者。
苦手なネット関係や、着物のお仕立てを請け負っていただいている人たち。
店の仕事を手伝ってくれているスタッフや子供たち。
他にもさまざまな専門職の人たちの知恵をお借りて、この店がお客様の前に立っていることに気づかされます。
その関係は「感謝」の一言に尽きるもので、それ故に、実りある店にしなければなりません。
思いどおりにならない現実に迷いが邪魔をしますが、志を高く持って昨日と違う店を築いていくことを誓う私がいました。
空元気でもいいから夢を持ち続け行動に移したいですね。
では、今日の投稿です。
DSC_0005.JPG
数日前に、結婚式の披露宴に招かれた方から着ていく着物の相談がありました。
その方は、娘と同じ仕事をしている学校のベテラン先生で、ご自身の着物と帯を幾つか持って、その場にふさわしい着物をアドバイスして欲しいといって訪ねてくださったのです。
そのことを受けて、着物と帯をコーディネートさせていただいたのですが、もう一つ困った問題があると、お話を聞いてみると、同じ職場で同じ年の女性の教頭先生も招かれていて、その方は洋服で出席されるといっているのだが、その場合、着物を着ていいものかを迷っているというのです。
同じ年とはいえ、上司が洋服で部下が着物、それも隣同士となると、上司に対して気が引けるというのは理解できます。
お客様は洋服に比べて着物は格が高い感覚を持っていらっしゃるから判断に迷っているのだと思います。
新郎新婦のご両家に対しては、着物をお召しになることは「礼を尽くす行為」で、披露宴会場も華やかになり、とても喜んでいただけるものですが、直属の上司に対しては・・・?

言葉を濁すところがありました。
同期の先生だと言われていたもので、「一緒に着物で祝ってあげよう!」と誘ってみてはいかがですか。
としか言えませんでしたが、こんなところに着物を着ることへの障害があるとは思ってもいませんでした。
着物のTPOとは別次元の人間関係かと思いますが、貴女だったらどうされますか?
意外とこのようなケースが、至る所であるのかも・・・
いつの間にか着物は特別なものになってしまいましたが、私の立場からすると、実に悩ましい相談でした。
映像は何の意図もなくアップしたものです。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。

きものふくしまへのお問い合わせ

お客様のお見立て相談

きものふくしまオンラインショップ