♥ 昨夜から明け方にかけて雷鳴が響き渡り、朝起きて茶の間から庭を見渡すと大地が真っ白になっていました。
ついに冬が来たみたいで初雪です。
どうして今日なのか恨みたい気持ちになりましたが、冷たい北風が吹き続いた底冷えのする一日になってしまいました。
タイヤ交換も終わっていない方がほとんどで、急激な天気の変化に外出を控えたくなる日ではなかったでしょうか?
悪天候のせいにしてはいけませんが、普段の日より来客が少なくて気落ちする展示会二日目でした。
こうして言い訳を天気に向けていますが、真実は、私の取り組みの甘さにあることを認めなくてはなりません。
悔しい気持ちが湧き上がってまいります。
過ぎたことは変えられないので、リセットして今日の投稿とさせていただきます。
この「15万円までの着物や帯の会」の開催前に、九州の方から相談をいただいていた入卒に着装される着物と帯が大枠で決まりました。
シンプルに色無地と春の季節を告げる桜柄の組み合わせを取り上げていただいた訳ですが、仕上げとなる帯〆帯揚げの組み合わせが残っていて、この場を借りてアップさせていただきます。
その一つがこの映像にある帯〆と帯揚げです。
帯〆は桜柄にあるピンクに合わた大人のピンク色と、甘い香りを残した女性の味を感じさせる淡い紫を帯揚げに持ってきました。
他にもう一つの色の提案として、着物や帯の色にはない色で明るい春を呼び込んでみました。
帯揚げは先ほどと同じで、帯〆を綺麗な山吹色とレモン色の間くらいの柔らかな色合いでコーディネートしたものです。
帯〆を結んだとき、片方に赤紫とレモンイエローがボカシて出るように組まれた帯〆になります。
その画像を大きくしてみました。
画像の左端が今回お選びいただいた「花兎」の地紋が入った色無地で、色合いが切れ変わるようにして映っているのが、両方のコーディネートに合わせた帯揚げです。
この帯揚げは宮内庁御用達の光沢のある「小石丸」の繭を使っていて厚みがありながらも柔らかな風合いを持ち合わせております。
そして無地織の個所には明るめのイエローで染め、地紋のある部分は浅い青紫をボカシて染められた シワになりにくい帯揚げかと思っています。
その上に2色の帯〆を渡していますが、左右の織り方が異なることから判りやすいように映してみました。
お値段は、
【ピンク系に帯〆】・・・¥15.120 ⇒ ¥12.096
【レモンイエロー帯〆】・・・¥16.200 ⇒ ¥12.960
【帯揚げ】・・・¥21.600 ⇒ ¥17.280
このお値段は4日間の感謝セールとしてお出している価格になります。
そこで着物と裏地と帯地の帯芯、パールトン加工を無地と八掛に加え2点のお仕立てが入ると ¥352,460となり、ここに帯〆・帯揚げのお値段が加わります。
ピンク系の帯〆でトータルコーディネートした場合は合計で ¥381.836
レモンイエローで組み立てると ¥382.700 となります。
ちなみに無地に合わせる八掛の色を別染めで色合いを整えてみたいと考えています。
また、八掛にもパールトンを加えさせていたいただいたのは、着物をお召しになられた際に最も汚れが付くと考えられる個所が袖口で、汚れた時のメンテナンスの負担が押さえられることを考えてのことです。
この袖口の汚れとは、男性がカッターシャツを着た時に腕首に触れる部分が汚れるのと同じことが着物の場合でも起きるからです。
それらの細かな詳細については、追ってお伝えしたいと考えていますが、最後のコーディネートの仕上げをご検討してみてください。
最後に着物の装いは色を重ね合わせておしゃれが完成するものです。
しかし、色を重ね合わせておしゃれが壊れてしまうのも着物の装いかと思います。
それ故に、帯〆一つであっても妥協してしまうとおしゃれが壊れてしまことがあります。
ここが専門家と着物初心者の違いかと考えています。
このことを押し付けるつもりはありませんが、耳を傾けていただいたご相談者に心から感謝申し上げたいと思います。
私の見立てが全ての人に受け入れていただけるものではありませんが、綺麗な春の装いがご提案できたのではないでしょうか?
今回の件でご相談者にご満足いただけたとしたら、遠い距離を埋めるお仕事ができたかと思うところがあります。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。