「振袖と四つ身の着物」から伝統ある技術が失われる時代が来ると呟く職先の話

♥ ただいま顔見世ツアーから戻ってまいりました。

京都は二日間との天気に恵まれて有意義な時間を過ごすことができたようです。

私はお客様と別行動だったもので、顔見世の様子や京都観光の感想を聞くだけしかありませんが、お客様の笑顔を見れば中身の濃い二日間だったように感じます。

なにより事故もなく、スケジュールどおりに終わることができたことにホットさせられていますが、お客様と行動を共にした店のスタッフには感謝しております。

その様子を映像でお伝えしたいのですが、持ち歩いたデジカメが不具合があってアップできないのが残念でなりません。

とにかく京都で過ごした二日間はお客様から家族のような関係性が築かれるだけに、来年も続けたいと考えているところです。

年が明けたら「かおる会」の参加者を募ってみたいと考えているので興味をお持ちの方は声をかけてみてください。

一方で私自身はいつものように仕入れ先回りをしていました。

師走でもあるのか同業者が少ない感じがしましたが、春先の品揃えの段取りやお客様のご注文品などもあり、足を棒にして仕入れ先を回ってみましたが目的とするものが作られていなくて苦労させられるものがありました。

そうした中で、或る仕入れ先の社長さんが物作りから手を引いている商品といえば、手間暇をかけた振袖と四つ身の着物がその渦中にあることを話されていました。

この背景にはセット商品として価格を抑えた商品が市場を埋め尽くしていて、伝統ある職人の技といえる質の高い品が動かない。もっと解りやすくいえば売れていかないことが物作りの意欲を失わせていることを話されていました。

つまり量産品を得意とする職先に振袖や四つ身の着物市場が奪われていて、その市場に手作りを専門とする職先が入っていけないことが、商品を作っても経営の負担が増すばかりで、一部の商品に対して手を出したくないのが本音だとか・・・

裏を返せば目利きできる専門店さんが少なくなっていることかと思いますが、価値の高い商品を作っている職先にとっては厳しい現実の渦の中に置かれているといえます。

先々のことを考えると、伝統ある技術が失われる時代が来るのかもしれません。

薄々感じてはいますが、この仕事に誇りを持って紹介できる専門店さんが増えることが望まれるのかもしれませんね。

 

それではこれにて・・・

お休みなさい。

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