今日は春が来たかのような陽気でした。
暖かな日になり、店も暇だったもので店に来ていた次女と孫を連れ出し近くの公園へ・・・
同じことを繰り返す日々は、知らず知らずのうちにストレスを溜めるところがあり、穏やかな天気に誘われて行ってまいりましたが、いい気分転換になりました。
誰もいない公園で戯れながらも、二人の姿を見ているといつまでも笑顔を絶やさない家族であって欲しいものです。
豊かになった社会の中で、さまざまな事件や屈折した人間関係がメディアなどに採り上げられていますが、逞しさと優しい心を育てて、この幸せの味をいつまでも忘れないでいて欲しいと思います。
さて、今日の投稿ですが、店のスタップや娘たちが帰った後にお客様が絶えなくてね~
映像が用意できなかったもので、送られてきた郵便物の中に和装業界のことについて興味深いことが書いてあったもので、その文面を紹介させていただこうかと思います。
「カジュアルきもの」
以前、日本経済新聞のWeb版にインターネットで着物事情について調査した結果が掲載されていました。
それによると2013年から15年の3年間に自分できものを買った人のうち、20代が全体の46.3%を占め、30代を含めると68.3%となり、若い世代が主なきものの購入者層になっている結果となっていた。
最近は、レンタルきもの店やリサイクルきもの店の増加もあって、安価で気軽にきものと接する機会が増えたことなどから、若い世代を中心に街中できもの姿の女性が増加している。
きものを着装するシーンとして、結婚式や葬式、成人式などの冠婚葬祭が多いようだが、友達との食事会やイベント、パーティ、デート等など、ファションアイテムとして、普段着のひとつとしてきものを着装する女性が増えている。
これまできものは成人式や結婚式などの「特別な日」に装着するのが定番で、高い、堅苦しい、などのマイナスイメージが強かったが、3~4年前ぐらいから、安価でプレタのカジュアルきもののマーケットが拡大している。
供給する側も消費者ニーズに対応する形でデニムや木綿、合繊などの素材に変化を持たせたプレタきものを相次いで投入するほか、価格も1万円以下と低価格な商品から数万円で購入できるカジュアルきものが増えている。
この後に変わり行くきもの業界を鋭く分析していて、現状の呉服店の取り組み方の問題点を浮かび上がらせた記事が記されていましたが、考えさせられました。
これを読んで、3年間のきもの購入者が20代、30代で68.3%を占めると書いてありましたが、インターネットに明るくない中高年層が含まれていなこともあり、このような高い数字をはじき出したのではないかと想像されますが、若い年代層がきもの業界に種火をつけているこは確かで、着物に対する価値観も変わって来ていることも認めなくてはなりません。
なのに、昔からの呉服店さんには若い年代層に対しての受け皿が整っていなくて、じり貧になっているのが現状です。
どうすればいいのでしょう・・・
私は受け継がれた伝統の技術や技を絶やさないためにも、無駄を省き販売価格を抑える努力と、着物の魅力をシンプルに伝える取り組みが求められるのではないかと考えています。
マーケットの動きを分析することは大切なことですが、数十万円の着物を販売している店が、明日から1万円の着物を売るといことは破壊的な行為で、そのことよりも、お客様が不満に思っていることを探り出し、一つひとつ丁寧に改善を図ることが、店の価値を高め、新たな扉に手が届くのではないかと思っています。
そこには経営者のビジョンがなくてはなりません。
その取り組みの優先順位は着物を好きになことで、着物を着る人の立場から物事を考えられる意識改革ではないでしょうか?
仮面をかぶったお金を好きの姿で着物と関わりを持っていては何も変わらないと思います。
いつもブログで呟くことですが、綺麗事で世の中を渡っていけるとは思っていませんが、ここに願いがあれば少しずつ近づけるのではないかと、私は信じています。
短い時間で私の考えをまとめることができませんでしたが、きものに憧れを持っている人は40代以上の人の中に沢山いらっしゃることも書き加えておきたいと思います。
私の孫のように「けがれ」のない目で、仕事と向き合えるようになれるよう、もう一度努力してみたいと思います。
それではこれにて・・・
お休みなさい。