これまでと様変わりしている昨今の仕入れ先の状況

 京都に入り仕入れ先を回って歩きましたが、予想していたとおり同業者は少なく、休んでいる会社もあったりして、賑わいとはほど遠いものがありました。

IMG_0055.JPGまた、京都駅も人の流れはまばらで、「祭りの後の静けさ」という感じがしました。

ゴールデンウィークの反動なのかもしれないが、電車も空席が目立ち本格的に人が動き出すのは週が明けた月曜日からかもしれませんね。

さて、仕入れ先へお邪魔しては、3・4月の春先の商品の動きを聞かせていただくと、消費の失速感を味わっている先が多く、商売への意欲に陰りが見始めていることを心配している様子でした。

観光地に商品を卸している和雑貨のメーカーさんなどは、国内の観光客の財布の紐が固く、一方で海外の観光客の消費がよいことから、ターゲットを海外観光客へと目を向けて商品を絞り込んでいる話をしながらも、ヒット商品を見つけ出せない現状に苦しんでいましたが、これらの話はダイレフトに私の仕事に関わってくる問題です。

見方を変えれば、物が動かないから新しいものを作れない、または、何を作ったらいいのか分からないというのが仕入れ先の本音で、毎年この時期に下駄を分けていただく仕入れ先では、商品量が数年前の3割から4割減になっていて、市場の冷え込みを警戒していることが見て取れました。


そのような現状を毎月見ていて、安易な考え方で店作りができない状況にあることを身を持って感じております。

つまり、新しい商品が発表されたときにリスクを抱えないと、活気付いた需要期に仕入れ先にこだわりを持つ品がないということです。

今回別件で注文をいただいて藍染の麻のれんを探したのですが、これからのシーズンの商品なのに、海外で作られた安価な大衆品はあるのですが、こだわりの国産品がどこにもありませんでした。

他にも着物で、ある商品の見立てを頼まれているのですが、これも大量生産させた品は山のようにあっても、手描きでこだわりのある品を染めている先が激減していて、ご相談に応えられるのかを心配しているところです。


この業界に長い間身を置いていますが、この10年あまりの間に随分様変わりしたものだと感じて戻ってまいりました。

それではこれにて・・・
お休みなさい。