お客様のお役に立つことができる店になっているかを問いかけてみたいものです

  毎日が気ぜわしく過ぎていきます。今日もそんな一日で仕事らしいことができませんでした。

それは仕入れ先の方と話をすることが多かったからですが、厳しい現状の打開策がみつからない様子でみんな元気がありません。

そこで今日は家業店が目指すものって何なのかを考えてみたいと思います。

或る仕入れ先の社長さんとお話をさせていただいたときに、「みんな一生懸命頑張っているのに、なかなか結果を残せない」と、話されていましたが、以前と同じように物を売ることに知恵を絞っても簡単には買い物をしていただきないにが今の時代ではないでしょうか?

そこには着物に関心を持っている方が少ないということもありますし、ネットで気軽に買い物ができる時代になったこともあるでしょう。

また、着物に対する価値を従来の呉服店さんからリサイクルショップやレンタルショップへと移行しているところもあるのかもしれません。

それらのことを総合的に考えると、これまでと同じやり方ではお客様の心を掴むことができなくなっているのではないのではないでしょうか?

特に着物に関心を持っている方は情報をいっぱい持っていらっしゃいます。

なのに呉服店さんは市場の動きを勉強していない方が少なくなく、ネットの世界を邪魔もののように思っていたっしゃるのではないでしょうか?

一方で固定客と共に繁盛してきた店も、固定客の高齢化が進み買い物ができなくなっていて、新規客を増やす努力を怠っていることも、経営にブレーキをかけていると言えるのかもしれません。

こうして一つ一つ掘り下げていくと、地域にある呉服店を取り巻く環境は厳しいものがあります。

そこで考えたいのは、物を売るための仕掛け作りに一生懸命になっていても、お客様の心は動かないということを問題意識に持つことではないでしょうか?

この先どのような店にしていきたいのか?

信頼と安心をお客様に持っていただくためには何をしたらいいのか?

相談しやすい環境を整えるためには何を変えたらいいのか?

専門職として、今よりも技能や知識を身に付けるにはどうしたらいいのか?

そして最も大切なことは、お客様のお役に立つことができる店になっているかを問いかけることではないかと思います。

ここが商売をするものの原点で、この積み重ねが、新しい店のファンを作っていくのではないでしょうか?

それは立ち止まらない行動力と、失敗の繰り返しで、成果を急ぐものからは決して生まれない果実といるのかもしれません。

また、モラルの欠如から育つものではないと思っています。

時代は便利なものを求め、新しいものに飛びつくのが私たちの社会です。

着物は今の社会が求めるものと少し違ったものに見えるかもしれませんが、着物愛好家の方にとっては心を豊かにしてくれるものだと思っています。

その方々にとっては呉服店さんを必要としています。

そのことを胸に収めて、小さな店であっても何ができるのかを考え、そして覚悟を決めて行動に移すことから気づかなかった宝物に出逢うことを信じてみてもいいのではないでしょうか?

何かを犠牲にしなくてはなりませんが、信じてみる価値はあると思うのですが・・・

私にはまだまだ遠い世界ですが、自分の人生を託してみたいと思っています。

DSC_0002osilyarenatumugiobi.JPGこの映像は紬地に染めたお太鼓柄の名古屋帯です。

可愛い柄と、ほのかな黄色の地色が気にいっておりますが、袷の着物や単衣物の紬に合わせると素敵でしょうね~

これから蒸し暑くなると締め辛いものがありますが、版画のようにして染めた味のある帯ではないでしょうか?

コーディネートしたかったのですが、気持ちの余裕がなくて帯だけでも紹介できればとアップしてみました。

少し生意気な記事になったかもしれませんが、心に思っていることを吐き出したもので、願いが入っていることをご理解していただければ幸せに思います。

それではこれにて・・・
お休みなさい。

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