春分の日とぼたもちの話・そして入学式の着物の装い相談に私が心がけていることとは・・・

銀ネズの訪問着 店主のひとりごと

]  「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、日本列島は真冬並みの寒さが戻り雨が降り続ける春分の日にでした。

 

太陽の中心が春分点を通過する日を春分といい、この日は昼と夜の長さがほぼ等しくなります。

昭和23年に国民の祝日となり、「生物をたたえ、自然をいつくしむ日」とされました。

そして3月21日の春分の日を中日として、前後3日間を、合計7日間を(彼岸」といい、初めの日を「彼岸入り」、最後の日を「彼岸明け」と呼びます。

 

春分の日は太陽が真西に沈むので、西方にあるといわれている極楽浄土(あの世)と、この世が交わる日と考えられていました。

極楽浄土に最も心が通じやすいとされるこの時期に、先祖の霊を供養しょうとお墓参りをするようになったそうです。

 

そのお供え物の定番といえば、”おはぎ”と”ぼたもち”です。

 

ぼたもちは春の牡丹(ぼたんが咲くことからそう呼ばれ、おはぎは萩(はぎ)の咲く秋分にお供えをするから「はぎ」、それに宮言葉風に「お」つけて呼んでいるもので、一般的にぼたもちは”こしあん”、おはぎは”粒あん”で作られとか・・・

 

お客様がお彼岸だといって、突き立てのぼたもちときな粉餅を持って来てくれて感激していましたが、沢山の数だったもので、子どもたちにもおすそ分けしました。

美味しくてお腹を満たすものでしたが、このブログを書き始めてから、肝心の妻にお供えをすることを忘れていましてね~

 

値のない男であることを反省していますが、天気が晴れたらお墓参りをしたいと思っているところです。

 

 

 

銀ネズの訪問着

銀ネズの訪問着

ところで、近くの幼稚園で卒園式が執り行われていたようです。

これで地域の卒業式も一区切りついて、次は入学式へと向かうのでしょうが、ようやくここに来て、入学式に着物を着られる方が動き始めた感じが致します。

 

店には帯〆帯揚げの色の合わせの相談や、当日の着付けの打ち合わせなどで、何組かの家族連れのお客様が店に来ていましたが、皆さん30代くらいのお若いお母さんが主役で、ご主人とお子さんが寄り添うという珍しい光景が広がっていました。

 

それは着物を通して家族の絆みたいなものがうかがえるものがあり、それも新規の若い年代層が私の店を頼って来てくださっていることを思うと嬉しさも格別です。

 

なぜなら、路面店で若い年代層が店を尋ねて相談に来られる方が少ないことを仕入先から聞いていたからです。

 

皆さん着物初心者とあって、物事を理解していただけるようにお話をさせていただくには時間を要します。

しかしここが最も重要なところで、良いことも悪いことも口コミに繋がるだけでなく、リピーターになっていただける機会をいただいた訳で親切な対応が求められます。

 

小物のお見立てもさせていただきましたが、喜んでいただけたのではないでしょうか。

 

 

私としてはこのような新規のお客様がまだまだ少ないと考えていまして、お話を交わしながら、家庭を持つ若い年代層の方は着物に対してどのような想いを寄せているのかを探るようにしていましてね~

 

着物に慣れていない方にとって、コーディネートのセンスや、買い物をするにしても、商品価値に対するお値段もまったく分からない方が多くいらっしゃって、考え込むシーンが少なくありませんが、類似品と比較しながら説明を加えていくと、しだいに綺麗に輝きたいと思う気持ちが働くようです。

 

勿論、無理なお買い物にならないように、お客様の気持ちになって考えるようにしておりますが、心が通い始めると自然に笑顔が豊かになり、ご理解をいただけたことが見て取れます。

 

着物愛好家とは違った気遣いがありますが、この積み重ねが店のファンを作るのではないでしょうか?

私はそのように考えていて、着物初心者に優しい店でありたいと心がけています。

 

 

まだまだ新規客のみならず、消費に力強さがない感じがしますが、店の役割が何であるかを一番に置いて、かじ取りをしたいと思っている私です。

 

まとまらない文になったかもしれませんが、これで閉店と致します。

では、お休みなさい。

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