こんなに肌寒くていいのかと思っておりますが、入荷したばかりの竺仙さんの松煙染小紋浴衣地で大人の着こなしを提案させていただきたいと思います。
松煙染とは樹脂分の多い松の根をいぶした煤(すす)を松煙といいます。その松煙を膠(にかわ)で練り、豆汁に溶いて染めたものが松煙染です。
伝統的な染め方の一つである「引き染め」で色彩を加えた風合いは、紬にも似た渋みがあり、単衣の街着にもなれば、帯の合わせ方で浴衣としてもお召しになれる竺仙さんならではのオリジナル品です。
その松煙染小紋を単衣の装いとしてコーディネートしてみました。
それがここにアップさせていただいた組み合わせで、糸菊柄の淡彩な模様が松煙染で染められた綿の着物です。
その上に麻で染めた葵柄の名古屋帯で街着となるコーディネートをしてみました。
お召しいただける期間は、5月中旬から10月上旬頃まで着ていただけるもので、勿論盛夏の時期にも対応できる装いといえます。
渋みと小粋さがあって、とても素敵な着こなしだと思われませんか?
それでは次に、浴衣としてコーディネートしてみましょう。
名古屋帯から、博多織の紗織で作られた半巾単衣帯に替えてコーディネート。
帯の色合いが変われば雰囲気も変わるもので、黒っぽい半巾帯から白い線がスッキリと浮かび上がり、ここにも大人の感性がにじみ出ていように思っています。
一枚の着物をこのようにして帯を使い分けることで、着て出る用途を変えられるというのが松煙染小紋の魅力です。
お値段は税込価格¥72,360のお品になりますが、量産されていないものだけに、その価値は高いものだと考えています。
どうか参考にされてみて下さい。
さて、他にも記事を書いてみたかったのですが、閉店後の予定が変わってしまって、これで閉店とさせていただきます。
それでは、お休みなさい。