月末近くなると仕入れ先が店に寄ってくれます。
今月も何件もの仕入れ先が店を覗いてくれていますが、明るい話題は少なく、全国の着物専門店さん試行錯誤している様子が届いてまいります。
特に家業店が新規客が増えていないことが問題視されていて、その改善策に知恵を使おうともせずに、時代の流れに呑み込めれている先が少なくないことを話していました。
私もその一人なのかもしれませんが、現状が甘くないことが伝わってまいります。
そんな折に、お客様から水引細工を趣味にしていらっしゃる方を紹介してくださいました。
水引のアワジ結びをベースに、髪飾りやブローチ、ピアスにイアリングなど多岐に渡って物作りをしていらっしゃる方ですが、これを見た娘がとても興味を持ちましてね~
お話をしながら、帯留めならないかとか、帯飾りにしても可愛いのではないかとの提案もあったりして、この案件を娘に任せてみることにしました。
店の商品の多くは仕入れ物が多くを占めていて、セレクトショップ的な店作りになっていて、オリジナル品が多くあるとは言いにくい店です。
そのこともあって、着物や帯で他店との差別化を図るように心がけていますが、何分にもリスクが張るもので、なかなか踏み込めないところがあります。
その事を以前から気にかけていまして、その切り口を和雑貨や和装小物でオリジナル品を作り出そうとすると、ロットという点数を作ることが要求されて思いきることができません。
一方でこの世の中、ネットで販売することや、情報をネットに出して客を集めることが重要視される時代になっています。
その流れは呉服店であっても無視できないものがあり、その分野を娘の力を借りたくて手伝ってもらっていますが、そのコツが分かっているようで分からないのがネットの世界です。
そんな背景もありまして、水引細工を使って何ができるのかを考える機会になれば、小さな取り組みが新しい店作りの在り方を示す形になれば、店にとって大きな財産になります。
簡単でないことは承知していますが、家業店に求められているのは守りから攻めの姿勢で、苦い経験を積み重ねても、諦めない力が物事を変えていくのでしょう。
何が的を得たものなのかが分からないだけに迷いはありますが、その答えを知りたければ行動に移すことから見えてくるものだと言い聞かせたいです。
その意味でも失敗の数が財産になるのかもしれませんね。
仕入先の担当者は家業店の店主さんと話をしていると、やる気を失うものがあると話していましたが、何度でもリセットして夢を語れる関係性を築いて行って欲しい思っています。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。