この店をどんな店にしたいかを日夜考えながら仕事をさせていただいていますが、着物という業種の小売業を考えたときに、絶え間なくお客様がお越しになるということは考えにくい時代になっていると思えます。
だからといって何も対策を講じないで時代に流れに流されていては、いずれ姿や形が見えなくなり、店の存在すらも忘れられる時が来るのではないでしょうか?
そんな危機感を背負って現場に立っていますが、考え方で見えてくる世界が変わることに気づかされています。
それは”少数派の人のためにある着物専門店”という考え方です。
多くに人を取り込むことができないのなら、少数派の着物ファンに向けての店作りです。
そんな割り切り方ができれば、何だってチャレンジできるのではないでしょうか?
何か新しいことを始めようと考えたときに、お客様がどれだけ来てくれるだろうとか結果ばかり気になり、なかなか踏み出せないものです。
ところが少数派の店だと考えれば、お客様が少なくて当たり前。お客様が少ないことと失敗が結び付くことがなく、自由な発想で物事を動かせるのではないでしょうか?
そこには経費を押さえて知恵を使うという発想の転換が必要で、理念やビジョンに筋が通っていれば、何だってできるのではないかな~
そんな考えの下に怖がることなくチャレンジできたなら、きもの専門店としての道が拓けて行くのではないでしょうか?
そう、お客様が来なくて当たり前。
心がけたいのは経験から培われた目利きのセンスと安心できる仕入先の商品を揃えること。
そして、この店らしい提案力とお客様に行き渡る情報の発信。
そのようなことを考えているとまだまだやれることが沢山あって、心が折れることもなくなるのではないでしょうか?
少数派の店になることに徹し、面白味を持って仕事に向き合っていると、この先も頑張りたいと思える力が湧いてくるから不思議です。
頑張らないといけませんね・・・
このコーディネートは冬を飛び越え、春をイメージして組み合わせたコーディネートになります。
紫地の牛首紬微塵縞(みじんしじま)の着物に絞り染めで小桜柄は全体に散りばめられて染帯で街着姿を作ってみました。
おしゃれな春をお伝えすることができたかと思いますが、気軽さの中にも春のおしゃれ感が潜んでいて素敵でしょう。
牛首紬が無地っぽくて白地にブルーの桜柄が映えるものになっていますが、もう少し小物で春を添えてみました。
帯留めとかんざしが可愛いでしょう・・・
櫛の形をした帯留めに桜柄の絞り染めの帯。
面白味があって印象に残るものがあるように思っています。
爽やかな感じがいいですね~
帯留めは螺鈿入りの桜と月うさぎの模様が入っていて、歯の折れた感じがとてもユニークでしょう。
合わせた商品一つ一つに魅力があり、街着なのに上品さがあってセミフォーマルでも着れてしまうのではないかと思ってしまいます。
まだまだ先の話ですが、入卒時などの春の着物のお支度をお考えでしたら、気軽にご相談に乗りたいと考えています。
新年3日からの初売りでは、木目込み雛人形の発表と共に、お母様の入卒用の着物も揃えさせていただきます。
前情報として頭に留めておいていただけたらと思って記事に書き加えさせていただきました。
では、今日はこれにて・・・
お休みなさい。