着物の展示会で並ぶことが少なくなった商品の一つに黒留袖があります。
黒留袖と言えば喪服と並ぶ和装の第一礼装で、昭和の時代、石川県の地域ではご結納のお土産の品として新郎側から新婦にプレゼントするという習わしがあって、黒留袖は花方商品の一つだったのですが、着物に対する価値観の変化もあって、黒留袖の生産が激減しています。
たまたま昨日、黒留袖の件でご相談をくだくことになりましてね~
品揃えが出来ていなかったもので、取り寄せて覧ていただくことに・・・

加賀友禅黒留袖
地元加賀友禅の黒留袖を幾つか準備してみたのですが、加賀友禅黒留袖の現状を聞いてみると、黒の染料を引く職人さんが廃業してしまって、その職人さんに変わる人がいないとか・・・
ここでも伝統の技を持つ職人さんの廃業が起きていて、以前のように作れなくなりつつあることを知らされた次第です。
この先の和装業界を考えると不安視されることばかり・・・
昨日も京都の仕入先が店に来ていました。
担当者の話によると、コロナ禍で職人さんの仕事が激減していて、廃業されていく先が後を絶たないとか・・・
これまで作れたものが作れなくなっていることを心配していましたが、コロナ不況は業界の弱者に継続を難しくしているところがあるようです。
考えさせられますが、これが業界の水面下で起きている現実です。
ところで店の感謝祭は苦戦中で頭を悩ませています。
これも現実です。
何をどうしたらいいのか良く分かりませんが、こんな時に自分と交わした「約束」を思い出すようにしています。
その約束とは「諦めない!」と言うことです。
交わした相手が自分だけに約束を破ったとしても誰にも気づかれません。
今の世の中だったら仕方がないことだと非難されることもないでしょうが、私の中では生き方まで及ぶ深い意味を持っていて軽く考えることは出来ません。
私の人生をかけて挑んだこの仕事。
亡き妻と交わした約束でもあり、何が起きようとも頂点を目指す勢いを持たなければならないと思っています。
簡単なことではありません。
だから「諦めない!」と、もう一人の自分と約束を交わしたのです。
だから暗闇の中であったとしても、進む道を探さなくてはならないのです。
約束を守ることは、信頼を築くということ。
自分のスキルを高める意味での意識しなければならないことだと思っています。
明日が感謝祭最終日。
諦めない気持ちを持って明日に挑みたいです。
ではこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







