私が目指したい「両輪が動く店作り」・そして妻の月命日

妻の月命日 店主のひとりごと

ついに8月も終ってしまいました。

お盆が明けてから秋商戦に向けていろいろ準備を進めていますが、何一つ具体的な形になっていなくて、要領の悪さを思い知らされています。

 

冷静になってこれから先の店の在り方を考えたときに、コロナ禍と物価高騰の煽りを受けて、私たちの業界は厳しい環境に置かれています。

特に感じていることは、何処の仕入先も積極的に物作りが出来なくなっていて、商品が溢れているという時代でなくなっているのが現状です。

 

そうなると、品揃えをする商品の絞り込みが必要となり、なんでもかんでも取り扱う店から専門店色を明確にしていく店作りが求められているのではないでしょうか。

 

振袖にこだわるとか、加賀友禅の着物にこだわるとか、おしゃれ着のこだわるとか、地域の呉服店さんから日本のきもの専門店という位置づけて、ネットを活用した店作りにシフトを換えていかないと生き残っていけない気が致します。

 

しかしそれだけでは、きもの愛好家に応えられる店とは言えません。

誰もが新しい商品を買えるわけではなく、仕立て直しや着物のシミ抜きや丸洗い、お子さんの着物の縫い上げなど、地域のきものファンの「よろず相談」に応えられる店であることが重要かと考えています。

 

ここに実店舗の強みを活かした店作りがあり、地域の着物初心者に優しい店作りを目指さないと、地域に役立つ店とは言えないのではないでしょうか。

 

そしてこの両輪が揃った店を理想としていて、そのスタンスを明確化していくことが令和時代の呉服店のあるべき姿かと考えています。

 

日本のきもの専門店を目指すのであれば、センスを磨かなくてはなりませんし、当然のことながらネット環境にも明るくなくてはなりません。

加えて、よろず相談が出来る店にしたいのなら、地域の人から愛される親切な店をお客様との会話の中から見つけ出さなくてはなりません。

 

そしてもう一つ、今回のコロナ禍で初めて味わった喜びの出来事がありました。

それはクラウドファンディングで私たちで考えた加賀染め足袋を世に出したことです。

 

大きな成果を収めたとは言えませんでしたが、商品をプロディースして世に出すことの面白さを味わうことが出来たことや、こんな小さな店でもまだまだ出来ることがあることを教えられました。

そのチャレンジに不安がつきまといましたが、仕事を楽しめた時間でもあって、「仕事を楽しむって、こういうことを言うんだ~」みたいな心地よさがありました。

 

この経験を私が目指す店作りの両輪に活かすことができたなら、必ずや明るい未来が待っていると思えてなりません。

 

だから前を向いていたい。

 

明日は京都出張の日です。

それが2022年の秋の扉に触れる日で、日本のきもの専門店という目線で商品を見分けられたらと、期待を寄せている私です。

 

 

 

妻の月命日

妻の月命日

 

そして今日は妻の月命日。

グズグズしている私を見て呆れていたかもしれないが、元気な姿を見せることができました。

 

明日から9月が始まることから、パワーを分けて欲しいことをお願いしてきましたが、返事が返ってこないので少しばかり寂しいです。

でも遠くから見守ってきれていることを信じています。

 

 

 

紬地の染帯「島帆船さらさ」

 

そしてもう一つ、こちらの看板が店頭に立ちました。

今からこれから、へこたれないで頑張らないといけませんね。

 

ではこれにて・・・
お休みなさい。

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