【店主の呟き】
今日は雨も降って肌寒い一日となりました。
コロナ禍が日に日に改善されていく中で、一部の産業に景気が回復の兆しが見えているものの、コロナ前の景気に戻ったとはいい辛く悩ましい日が続いております。
そうした中でどのようにして駒を進めて行ったらいいのでしょう。
【きもの業界を取り巻く環境】
きもの業界で仕事をさせてもらっていて、着物離れが進む中でも着物を提供している先が、「リサイクルショップ」「レンタルショップ」「ネットショップ」「量販店といえる呉服店」「昔ながらの呉服店」「きもの専門店」と、きもの愛好家がお店を選択できる窓口が増えていて、小さくなる市場となっているにも関わらず、競争相手が増えているというのが実情かと思っています。
地域にある「昔ながらの呉服店」が激減していても、生き残った先が一人勝ちとならないのは、他にも競争相手が多く存在しているからではないでしょうか。
となれば「昔ながらの呉服店」は、現状の店作りの在り方を変えていかないと、生き残れない時代になっていると言っても過言ではありません。
ここが全国に点在する「昔ながらの呉服店」の大きな課題かと思っています。
この店もその中に一軒ですが、そこで考えたいことは、着物市場が伸びないと考え、着物以外の商品を取り扱って経営改善を図ろうとする考え方もありますが、家業店の場合、二足のワラジを履いた経営だとしたら、お店のファンを増やしていく店作りに繋がるとは思えません。
むしろ、「昔ながらの呉服店」から「きもの専門店」を目指そうとするプロセスに信頼が深まり、安心できる店として周知していただける店へと変わっていくのではないでしょうか。
経営者の一人として「信頼」と「安心」の言葉をいとも簡単に使いますが、それを実践して形にしたいと思うと、かなり努力が必要です。
まさに「ちいさなことからコツコツと!」の積み重ねで、ここに「継続は力なり」という格言が当てはまるのでしょう。
私たち経営者は先を急いで結果も欲しがりますが、「コツコツ」は時計が動く針の音だと思って、揺るがぬ信念を持つ続けることで「信頼と安心」のある店へと進化していくものだと信じたいです。
そしてきもの専門店を目指すなら、もう一つ大切なことがあります。
着物は洋服と同じようにセンスが求まられる仕事で、お客様を美しくすることが適えられる「感性とセンス」を磨かく努力を怠らないようにしないと、感性がサビ付くことがあるので注意したいです、
常に何が美しいのかを求め続けて、それを相手に伝えるプレゼン力を磨いていくことが大切で、ここに違った意味の「安心」があるかと思っています。
道はまだまだ遠いですが、私が夢見るきもの専門店を目指して残された人生を完全燃焼する覚悟でいます。
どうか遠くから応援をいただけたら嬉しく思います。
【竺仙の奥州小紋と松煙染小紋が並ぶ】
今日も熱くなってしまいましたが、昨日まで「五月人形展」として使っていた特設会場はその役割を終えて。木綿のきものが並び始めました。
竺仙さんの奥州小紋や松煙染小紋、坂口さんの加賀染め綿絽浴衣に絹紅梅小紋、そして丹後木綿など、これからの迎える季節に対応できるきものを集めて、卯月の会で展開させていただく「きもの遊び」を演出してみたいと思っています。
どうか楽しみにしていてください。
それではこれにて・・・
お休みなさい。