昨日の記事で呉服店が減少からきもの難民が増えていることを書きましたが、今日の記事はその現実を裏付けるものになっています。
私の店はきものや和雑貨の販売だけでなく、食事会やきものの集いを設けて着物を着る場を作ったり、ワークショップなども企画したりして、「和のある生活」を提案させていただいていますが、もう一つ、きものお手入れにも力を注いでいます。
それは着終わった後の「丸洗い」や「シミ抜き」であったり、洗い張りやガード加工の一つでもあるパールトーン加工をかける仕事も承っております。
その悉皆(しっかい)業務の仕事が年々増えているんですね~
【京都の悉皆屋さんより週に一度着物の丸洗いやシミ抜きを済ませた品が届く】

その業務を一手に請け負ってくださる先が京都の悉皆屋さんで、お客様から丸洗いなどを承ったきものや帯や長襦袢を取りに来てくれて、仕事を終えたお預かり品を綺麗に整理して無地の文庫に包んで持って来てくれるんですね~
その日が今日で、ここに映る白い文庫は丸洗いやシミ抜きなどを終えてたもので、店に届けてくれた後に、お客様からお預かりしたきものや長襦袢を持ち帰ってくれています。
今日は仕上がりが多くあったようですが、毎週、これくらいの量を持って来てくれています。
昔は「大阪食い倒れ」、「京都着倒れ」、「東京履き倒れ」と言われていまして、京都はきものの街と言われていた土地です。
そんな長い歴史の中で培った悉皆屋さんが来てくれているので、いつの頃からか店の強みとなっていましてね~
難しいお仕事をいただけるまでになっています。
きものの丸洗いは目に見えませんが、シミ抜きやカビ取りは、その仕上がりを確認できることから、お客様からの評判がとてもいいですね~
店の方としてもきもののお手入れの事について、SNSで呟いたりしていますが、口コミなのかSNS効果なのかよく分かりませんが、新規のお客様がとても増えているんですね~
そのお客様の声から聞こえてくるのが、
「これまで取引があった呉服店がなくなっていて、きもののお手入れをお願いできるでしょうか!」とか、
「相談できるできる呉服店がなくて、初めてですが、きものの状態を見て欲しい」とか、
「呉服店との取引がなくてネットで検索したらこの店が出てきたので伺いました」など、
お客様の思いは様々ですが、口を揃えて言われることは、【着物のことについて相談できる店がない】ということを呟かれています。
確かに私が店を持つ白山市に地元の呉服店が20店舗以上あり、無店舗の店を入れると30店舗近くあったのではないでしょうか。
それがショッピングセンター内のチェーン店を除くと、地元の呉服店は4店舗くらいまで減少していることを考えると、身近に呉服店がいなくなっていると言えるでしょう。
この現実は着物離れを加速させていると言えますが、一方できもの難民が増えていて、その人たちがスマホで検索して呉服店を探しているのではないでしょうか。
こうした背景があって、店の悉皆業務が増えているのかもしれません。
おそらく関東圏でも同じようなことが起きているのではないでしょうか?
私は来月東京日本橋で展示会をさせていただきますが、私の店でよければ着物のお手入れや縫い直しを承りたいと思っております。
着物の染替えや縫い直しなど、前もって具体的な相談をいただけたら、展示会場でお話ができるかと思います。
特に色無地などの場合は、色見本帳の準備が必要なので連絡をいただけたら有難いです。
ということで今日は地味な記事になりましたが、参考にしていただけたら幸に思います。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。






