二日早い褄の月命日に思うこととは・・・

二日早い褄の月命日に思うこと 店主のひとりごと

しばらく暖かな日が続いていましたが、今日は夕方から本降りの雨。

この雨が冬に近づいていくのでしょうが、冷たい風が吹く付けて空から雨や雪が降る季節は好きではありません。

悪天候となれば外出がしにくいし、ひとたび外に出れば、傘を持っていても手荷物や衣服は濡れれますし、車の運転にも気を使わなくてはなりません。

なによりお客様の来店が少なくなるので、ストレスの元となって老朽化した頭を使わなくてはなりません。

そんな季節が訪れようとしています。

生まれたときから北陸に住んでいるので冬の気候に慣れていて、小学生の頃は雪が降ると雪遊びができると大騒ぎしたものですが、この年になると雪はいりません。

店としては冬対策の戦略を練らなくてはなりません。

受け身ではなくて踏み出すにはどうしたらいいのか。
12月の京都出張で一つの答えを導き出したいと思っています。

明日の土日は店を離れることができないことから、二日早い褄の月命日を前倒しして、褄の墓前に花を手向けてまいちました。

【二日早い褄の月命日に思うこと】

二日早い褄の月命日に思うこと

昨夜の強風で墓地が荒れていまして、お墓の掃除をしながら10月にあったことを声を出して仕事のことや子ども達のことなど、目の前に話し相手がいるかのように声を出して呟いていました。

東京展のこと、一週間後の落語会のこと、孫の七五三や店を手伝ってくれている萌の頑張りなど、近況を報告をさせてもらいましたが、心の鍵を開いて誰にも云えないことを語りかけていました。

こうして実店舗があるということは、地域というグランドの中でテージに立つということで、人を惹きつけるショーをしていることだだと考えているんですね~

拍手喝采を浴びたいし、感心の人たちを振り向かせたい思うのは、ステージに立つ物として永遠の願いでもあります。

当然のことながら無理をしなくてがなりませんし演技力も望まれます。

その舞台は夜になると幕を降ろしますが、目が覚めると、その日の舞台の出し物をどうした物かと考えなくてはなりません。

そして呟くのです。

この地域に溢れる人が暮らしているのに、今日のステージはみじめだったな~

いつしか背伸びすることを覚えて、その状態でステージに立つようになると、仮面の店になっていくことに気付かされて、怖さが襲ってくるんですね~

俳優も、芸術家も、ビジネスもそのような気持で自分の世界を創り上げていくのでしょうが、ふとしたときに、「何処かが違う」と気付くときがあって、がむしゃらに夢を追いかけてきたときのことを思い出すんですね~

褄と共にこの店を立ち上げたときがその時でした。

まさに私は大根役者で、随分お母さんに苦労をかけていたことを思い出しますが、そんな私をサポートしてくれたいたことに感謝しかありません。

当時大先輩のといえる呉服店が地域のステージの上で輝いていて、その姿を見て褄に何度も呟いたものです。

「なんとしてもあのステージに立って、振り向いてくれなかった人を振り向かせていやる」と・・・

この仕事に関わって半世紀、創業して40年、この店を構えて30年。

振り向けば当時の大先輩達はほとんどいなくなってしまっていて、やがて私もその道を辿るのかと思うと寂しさよりも怖さが襲ってくるんですね~

いつの日か妻の元へ行くのでしょうが、私描いた美学を何処まで貫くことができるのか?

でるものであれば背伸びのない経験から培われた呉服店の姿で幕を降ろすことができればと思っていますが、それが私にできるでしょうか?

妻はその答えを返してくれませんが、この先の課題にしたいと思っています。

明日は長女と3人の孫が我家に泊まりに来ます。

何のもてなしもができないことを子ども達は知っていて、鍋を囲んで夕食を摂ろうと云ってくれていて、一人で食べる食事ではないので愉しみにしています。

どこの家庭にでもある日常が我家で起きることに喜びを感じていて、これが私のありのままの姿といえるでしょう。

褄も遠くから笑みをこぼしているのではないでしょうか?

それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。

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