世の中は今日からお盆休みという先が多いと思いますが、毎日猛暑が続いていましてダブルで怠け癖の顔が覗かせている。
自己管理が難しくなっていますが、今日は長女と長男が店に来てくれていて、3人でいろんな話ができて退屈することがありませんでした。
その分仕事がお留守になりましたが、子供たちとの語らいは家族の絆を深めるものがありまして、有意義な時間だったように思います。
それでは今日の投稿です。
数日前にお客様から夏草履に不具合があるとのことで、その草履が店に持ち込まれました。

お客様の夏草履
拝見するとメッシュに編み込まれた草履の天が浮き始めていて、いつ分離するか分からない状態だったのです。
そのことに気づかれて、お直しができるかの相談をいただいたものです。
持ち込まれた夏草履は10年近く前に当店からお求めになられたもので、草履の状態を見るなり、”これはまずい!”と思いました。

夏草履
右側がお客様の草履で、左二つはすげ上がる前の未使用の夏草履台です。
お客様の草履は、草履の横巻き部分と天のつま先の個所にすき間ができていて、履いている間に、台と鼻緒が分離することが考えられます。
応急処置として特殊な糊で元に戻したとしても、また同じことが起きるんですね~
特に合皮素材に起こりやすいことを聞いていますが、お求めいただいた時にその話をしていたかと言えば疑問が残ります。
そんなに履いた感じでもなく、お勧めさせていただいた店側に問題があると言えるでしょう。
そのことを仕入れ先の担当者に話をすると、お買い求めいただいてから年数が経っているもので保証ができないとのこと・・・
ムカッと来ましたが、ここで考えておきたいことは損得の勘定ではなくて、当店の非を認めてお客様にどう対応するかです。

夏草履台
お客様が納得していただけるか分かりませんが、新しい夏草履台を選んでいただいて、その台にご使用されている鼻緒ですげ上げしたものをお渡しできればと思っています。
料金をいただくものではありませんが、そのことをお伝えして再び店に寄っていただけたらと思っている次第です。
この件に限らず、お客様に不愉快な思いをさせてしまうことって、あってはならないことなんですが、起きてしまうことがあるんですね~
そこに商品が絡むとなると、真っ先に頭を過るのは損得勘定。
その損得勘定の物差しがあるから、お客様の目線で考えられなくなるのでしょう。
判断を誤る経験をたくさんしてきた私が言うのも可笑しな話ですが、目先のことばかり考えているとお客様は離れていくのではないでしょうか?
とても難しい判断が求められますが、何を大切にしたらいいかの「物指し」で考えられる大人になりたいです。
それができているとは言いに自分ですが、信頼はお金で買えないことを脳裏に叩き込んでおきたいと思っています。
綺麗事で世渡りができるとは思いにくいですが、せめて「大切にしたい物指し」を心の収めて、何か困ったときにはその「物指し」を出して、豊かな人生が歩めたら素敵でしょうね~
では、今日はこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







