6日かに渡る「涙市」が今日で幕を閉じました。
コロナ禍の中で来客が望めるのか心配していましたが、4月に非常事態宣言が出されていた卯月展と時と比較すると来客も多くてまずまずではなかったかと思っています。
足をお運びいただいたお客様には心より感謝申し上げたいと思っております。
ありがとうございました。
最終日の今日は馴染のお客様が顔を覗かせてくださいまして忙しくしていましたが、閉店時間が過ぎて店内の電気を落とすと、初めてそこで肩の荷が下りた気がしました。
喜べるような結果とは言えませんが、ベストを尽くしたので私としては悔いを残すものではありません。
むしろ、厳しい社会情勢の中で着物愛好家が多くいらっしゃることに気づかされていて、やり方によってはまだまだ着物ファンを集めることができるのではないかと思った次第です。
そこで今日もマニアックな着物コーディネートを紹介してみたいと思います。
それは結城紬に染めた栗山吉三郎氏の京紅型の小紋に世界の国旗柄を合わせたコーディネートです。
随分昔にこちらの帯の色違いを県外の方に選んでいただいたことがありますが、地色は茄子紺で象さんの形をした国旗は絞り染めで染められた変わり種の帯になります。
初めて目にされる方には、”こんな帯があるんだ~”なんて思っているのではないでしょうか?
海外で生活をされている方や、外国人が日本で和文化に触れる機会のある方は興味を持たれるのではないかな~
腹には一つだけ国旗が描かれていまして、一つはフランス。
そしてもう一つはフランス。
面白い帯でしょう。
古典柄でもなく、流行を追いかける柄でもなく、個性派好みのオンリーワンの帯と言えるでしょう。
成熟してしまった和装業界において、こうした風変りの着物や帯が注目され始めていて、もっともっと楽しいと思える着物や帯がこの世に現れてもいいのではないかと思っています。
私たちの和装業界はコロナ感染拡大で経営が難しくなっていますが、こういう時だからこそ、これまでの殻を破って新しい風を送り込まなくてはならないのかもしれません。
何が正解で何が間違っているかなんで分かりませんが、おしゃれを追求することが私たちの役割だとしたら、いろんなことを試すことがあってのいいと思っています。
明日からしばらく展示会の後始末に明け暮れることになりますが、7月も終わろうとしていて、次の一手を何か考えたいと思っている私です。
それではこれにて・・・
お休みなさい。