【信頼と安心を紐解く】
久しぶりに大地に春の日差しが降り注いでいて気持ちのいい一日でした。
3月が目の前に迫っていることから売場の模様替えをしはじめましたが、春がこの店を優しく迎え入れてくれるか心配でなりません。
そこには来客数が激減した2月があるからで、店の提案がお客様に響かなかったことがあります。
毎年2月という月の厳しさを分かっているから、あれこれ手を尽くしたつもりでしましたが、何も変えられなかったことに経営センスのなさを感じてなりません。
いろんなことを考えさせられる2月でしたが、その中で思うことは、「信頼と安心」って、何処から生み出すものなんだろうと考えたりしています。
特にきもの関係の商品はスーパーでお肉や野菜を買うのとは訳が違っていて、単価も高額ですし、使い方やコーディネートの在り方もお客様が自信を持って判断できる商品ではなくなっていて、お店の信用や不安を取り除く説明があって初めて買い物に至るのではないでしょうか
なので、買い物には信頼と安心できるものがないと、お客様は店を訪れることもなければ買い物に至ることもないのでしょう。
見立ての良さを重要視されるお客様もいれば、リーズナブルな価格を優先されるお客様もいて、お相手する側としてはその見極めが難しく思いますが、店としてはクオリティの高い安心できる商品をお勧めさせていただくようにしています。
しかしお店によって値引きをして販売している先もあって、お店の販売価格が妥当なものか否かを判断することができす、中には高価な品を販売しようとしていると思う人もいたりして、何を信頼していいのか分からないという人も少なくないようです。
この点が悩ましいとこですが、企業努力で販売価格をできるだけ抑えて、新規客も常連さんも値引きという形でなくて、平等にサービスを提供していくことが重要ではないかと思っています。
ご理解をいただくことがとても難しいところではありますが、一貫してその姿勢を崩さないことが信頼と安心に繋がるのではないでしょうか。
あるお客様が寸法直しを終えたきものを取りに来たときに、このような話をしてくださいました。
「この年になっても具服店さんを覗くのが怖い。しかしここの店にはそれがない。」
このようなニュアンスの言葉を掛けてくださって嬉しく思うところがありました。
そのお客様は年に数回店を訪ねてくださるお客様で呉服店さんの情報をいろいろ持っていらっしゃって、出会いのあった頃は緊張するところがありましたが、お客様が正直な思いを伝えてくださるので、背伸びをしなくて話ができるまでになりました。
そのことが安心できる店だと感じていただけているのかもしれないが、コミュニケーションも大切な要素かと思っています。
きもの業界にとって、長く続くコロナ禍もあって厳しさが経営を直撃する時代となってます。
厳しくなるに連れて経営者の迷い道が増えていきますが、売上を上げる為のやり方を考えるのも経営者の役割なら信頼と安心を得るために何を大事にするかを考えるのも経営者の仕事です。
どちらも中途半端な店ですが、増えた迷い道から逃げないようにして、一つずつ無くしていくことに力を注いでいきことが大きな力になっていくと信じたいです。
明日で2月も終ります。
気持ちを切替えることができる3月が訪れるので、もう一度チャレンジしてみるつもりでいます。
濁った色合が大人の味を出すきものコーディネート
この画像は渋さの中にお洒落感が溢れてた大人の着こなしをコーディネートしたものです。
そのお洒落な着こなしのポイント一つとして色合の濁りがあります。
その反対側に綺麗な色合がありますが、濁りは大人の味みたいなところがあって、そこに笹柄を刺繍した帯をポイントに着こなせたら、シンプルな着こなしに目を惹くことでしょう。
この着こなしを若い人が着こなせたら格好いいと思うな~
それではこれにて・・・
お休みなさい。