能登半島地震と大雪で人の動きを止めていて、店内では「ひな人形展」を開催していますがとても厳しい状況に置かれています。
ひな人形展の開催中でもあるので、店まで足を運べない方のために、当店のお勧め品を幾つか紹介させていただくこととしました。
【木目込み雛人形「末広立雛」】
古布を活かして創作した「末広立雛」というお雛様ですが、表情が穏やかで古布の着物も素敵かと思っています。
見ていて心が癒されませんか。
【木目込み雛人形「夢絵巻」】
こちらは遊び心のある人形で「夢絵巻」というお雛様です。
ボディーがユニークで室内に飾っていただけたら、楽しい会話が広がるお雛さんかと考えております。
訪れようとしている春をお雛さんで演出することができたら素敵かと思っています。
今日はこの2体を紹介させていただきましたが、何内には30体近くのお雛様を展示しているので、都合がつくようくでしたら遊びにいらしてみてください。
期間の最終日が1月31日までとなるので、お雛様に合いに来てください。
今日も駐車場の雪透かしをしていましたが、腰の激痛が走って体を自由に動かすの困難いなっています。
無理が過ぎたのかもしれませんね。
寒波の峠が過ぎたのではないかと思っていますが、太陽の陽射しがこぼれる時間帯もあって春が待ち遠しくて仕方ありません。
もうしばらくの辛抱だと思っていますが、一歩前に踏み出せることを忘れないようにしたいです。
さて今日は加賀友禅の黒留袖を記事にさせていただきたいと思っています。
その前に、今年の元日の地元新聞に加賀友禅のことが記事になっていました。
その記事に私たちきもの関係者が衝撃が受ける一文が載っていましてね~
それは、
「加賀友禅の生産額は1991年度(33年前)の約200億円をピークに減少に転じ、2021、22年度は新型コロナの影響もあって約 億円に落ち込んだ。」
明るいニュースではないために落ち込んだ金額を控えさせていただきますはが、書かれていた金額に絶句させられました、
加賀友禅作家さんに仕事が回ってこない訳がこの数字から見えてくるものがあり、加賀友禅を創るメーカーや呉服店も淘汰されていったのでしょう。
おそらく同じことが各生産地でも起きていて、きもの業界がブライダル産業に支えられて成り立っていたことや、きもの離れを止められなかった業界の仕組に大きな問題があったように思えます。
その記事を読んだ数時間後に起きた能登半島地震。
被害に遭った人たちの痛みは計り知れないものがありますが、こうして時間が過ぎて思うことは、石川県の産業にも大きな爪痕を残していて、その中にあるきもの業界が誇る加賀友禅にも大きなダメージを与えているのではないでしょうか。
今回の地震で被災地の復興に目が向けられていますが、その陰に輪島塗であったり、珠洲焼を含めた石川県の伝統産業の復興にも向き合っていかないと、私の仕事に関係性が最も深い加賀友禅や能登上布、牛首紬もこの先の動きを注視しながら、それらの商品の魅力を全国に情報発信していくとが求められています。
何をどうしたらいいのか、私のような小さな店には奇策といえるものはありませんが、創りての心を添えた価格で販売することが重要ではないかと考えています。
【加賀友禅黒留袖】
加賀友禅の着物の中で最も生産が落ち込んでいるのが黒留袖です。
加賀友禅の全盛期は黒留袖が最も売れていたのではないかと思いますが、ブライダル産業の衰退と生活様式の変化や少子化から、レンタル着物へと移行し始め、ご自身の黒留袖を準備しなくなりました。
私達呉服店はそれが時代の流れだと思い込んでいましたが、ここ数年前から自分い合った黒留袖を探している人が増えていることに気づかされています。
きものに対する価値観の変化が二極化しつつあって、納得できる価格帯のものであれば、素敵な装いで晴れ舞台に臨みたいという中高年層が増えつつあります。
そのニーズに地域の呉服店がどう応えていくかですが、着物初心者から相談を受けることが増えているのが黒留袖です。
地域性もあるのか、加賀友禅黒留袖に注目が集まっています。
本物といえる手描き友禅に袖を通したい考えていらっしゃって、それが地元の加賀友禅黒留袖なんですね~
【加賀友禅黒留袖から見えてくる着物業界】
加賀友禅黒留袖は刺繍や箔というものを使わないで、作家さんの筆一つで描かれた吉祥模様となるものです。
加賀友禅という長い歴史から、安心と品格のある着物だとされていて、圧倒的な人気を持つ着物になっています。
ここで気お付けなくてはならないのは、少しでもリーズナブルなお値段で紹介させていただくことかと考えています。
ここを間違えると、まとまるであろう着物相談が壊れてしまうことがあるからです。
バブル経済が弾けてからというもの、売り手側と買い手側に価値観の相違から、商談がまとまらなかった苦い経験が着物離れを起こしている要因の一つでもあり、その経験を真摯に受け止めなくてはならないと思っております。
全国の呉服店の多くは、時代は変わったとぼやいたりしていますが、変わらなくてはならないのは私達呉服店で、お客様は何を一番に大切にしているのかを理解して、応えられる店であることが望まれます。
願わくば、それがきもの業界の復興に繋がると私は信じたいです。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。