永治屋清左衛門さん会社で「新しい風」を掴む/石川県の梅鉢文の着物を作ることに

永治屋清左衛門が織った几帳 催事案内/お知らせ

近ごろ「新しい風を掴め!」というフレーズが頭の中でこだましていて、今日も京都に向った電車の中でもこのフレーズが心に届いていて、北陸新幹線を乗り継いで敦賀からサンダーバードで京都へ迎っている途中で強風のために停車するとのアナウンス。

その後低速で走ったり止まったりして、30分余り電車が遅れるという事態に、いつの間にかこだましていたフレーズが消えてしまいましてね~

京都は冷たい飴が降っていまして、出鼻をくじられた感がありましたが、気持を切替えて永治屋清左衛門さんの会社から回り始めることに・・・

お邪魔した目的は4月の24日からの卯月の会で永治屋さんを取り上げることから、昨日3月号の情報紙に書き込んだ作文に誤りがあれば訂正したいと思うところがあり、担当者と打ち合わせも兼ねて、卯月の会に向けての想いを一つにすることを目的にいろんな話をさせていただきました。

【永治屋清左衛門が織った几帳】

永治屋清左衛門が織った几帳

七代目の永治屋清左衛門さんが優れた能力を持たれた方で、その会社には文化財と云えるようなものが集められていて、お邪魔する度にクオリティの高い技に感心させられています。

画像は七代目永治屋清左衛門さんが織り上げた作品で、「几帳」ではないかと勝手に思い込んでいますが、とても素晴らしい作品です。

【永治屋清左衛門の訪問着】

永治屋清左衛門の訪問着

織り上げた商品を一つ一つ拝見しながら永治屋さんのこだわりを聞かせていただくわけですが、こちらの訪問着が染料を用いて染めたものではなくて、西陣の帯を織るかのようにして織り上げた訪問着というから驚きがあります。

【永治屋清左衛門の単衣のきもの】

永治屋清左衛門の単衣のきもの

こちらは、卯月の会で一つのテーマとなる、単衣用の着物であったり、ちりよけコート的な羽織り物にもなる着物地です。

そのこだわりの一つとして、エルメスのスカーフにも使われている「6A」ランクのシルクの糸で、他社がマネできないというのが永治屋さんの強みなのかもしれない。

そのようなことを思いながら拝見させていただきましたが、打ち合わせの途中から再び「新しい風を掴め!」。
このフレーズがこだまし始めて、打ち合わせの最後に私が、

「何か特別に印象付ける私の店らしいことができないものか?」

と、担当者に振ると、ここから何ができるのかを話し合う時間が始まり、物作りの制作担当者も同席していただいて、石川県といえば加賀百何石の前田家。

その前田家の家紋となる「梅鉢文」と能登半島の復興に願いを寄せた“厄除け柄”ちなる「鱗文」をコラボさせて、唐織の技法で織った小紋柄を発表するというのはどうだろ~

制作担当者に4月24日からの会までに作れるのかの話し合いから、石川県の模様の着物を作ることとなったのです。

僅かな時間でここまで話が進むと思っていなかったもので、驚きがありました。

このように物事がスムーズに流れるって有りえないことです。

これは永治屋さんと私の店の間に普通は問屋さんが絡んでくるのですが、何故かダイレフトに永治屋さんとの関係性が出来ていて、コミュニケーションが取れているから力を貸してくれたのかもしれません。

大至急の作ると言ってくれましたが、私にとって本当に有難い提案でした。

「新しい風を掴め!」頭の中でこだましていたことが現実に物よなって驚く私でした。

仕上がりが楽しみです。

ではこれにて・・・
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