天気が下り坂で雨の降る少しばかり肌寒さを感じる一日で、この天気が影響しているのか、お客様の出入りがなくてとても静かな日となってしまいました。
丁度一週間前に東京で展示会をしていて、本降りの雨で辛い思いをしましたが、それから一週間が過ぎて感じていることは、この地域の方で和装のお洒落に気を配りたいと考えていらっしゃる方がとても少ない感じがして、東京のきものファンとの違いを感じています。
お客様から相談を受けることが多くなっているのは、寸法直しや仕立て直しだったり、着物の丸洗いやシミ抜き相談で、新しい着物を新調したいとの相談が少ないのがとても残念でならない。
これが地方の現状なのかもしれないが、もう少し地元の呉服店さんが着物に関した情報を出して、着物ファンを掻き回すくらいのことをしないと、ジリ貧になって行くのではないでしょうか。
おこがましい言い方かもしれないが、着物ブァンと共に成長する店作りでなかったことが、きもの市場となる田畑を枯らしてしまったのでしょう。
特に石川県は加賀友禅というフォーマル着に強い地域であったことが、コロナ禍以降加賀友禅が伸び悩んでいて、カジュアルな装いに力を入れてこなかったことが呉服店の経営を難しくしているように思えます。
家業店であっても”どんな店にしていきたいのか”、”和装ファンを増やすには何をしたらいいか”を自らが考え、そして形にしていくことが信頼に繋がっていくのではないでしょうか。
試行錯誤しながらも そのことに長い時間をかけていると、根っこが太くなって味の濃い魅力的な店になっていくののではないでしょうか。
スピード社会の中で現実的ではないのかもしれないが、追いかけてみたい店がそこにあると信じて止まない私です。
1,とにかく信じていることを投げ出さないこと。
1,心が折れることがあっても、晴れる日が必ず来ると信じること。
1,幾つになって感性を磨く努力を怠らないこと。
1,上手くいかなくても諦めないこと。
1,そして踏み出すこと。
この年になるとで考えさせられることが少なくなく、改めで自分に問いかけてみたいと思っています。
ここからは話題を替えて、5月のこの時期にお茶会があったとしたらどんな装いが適当なのか?
そんな相談を5.6月や9.10月頃にいただくことがありましてね~
着物業界では単衣時期となりますが、温暖化と言われつつも今日みたいな日もあることから難しい選択となるのではないでしょうか。
お茶席の場は訪れた季節を大切にしてお客様をお招きするので、そこへの気配り必要とされるのでしょう。
【五月のお茶席の装いを無地風小紋で纏める】

こちらは5月のお茶会への着こなしとして組み立てやものです。
着物はシャリ感のある生地を単衣用に染めていまして、青楓のグリーンとベージュを優しく暈した無地感の小紋を単衣用の袋帯でぶどう唐草の模様でコーディネートして、合わせた草履は涼しさを感じるエナメルの草履台に源氏香の刺繍鼻緒ですげたもので纏めてみました。
着物と帯の風合いを確かめていただけないのが残念ですが、合わせた袋帯は軽くて薄いことが確認できます。
【帯〆と帯揚げを合せる】

こちらの装いに合わせた帯〆と帯揚げがこの画像です。
帯〆の中に入っている白のラインが涼しさを引き出しているかのようで、とても品が良くて装の価値を高めているyぽうに思えます。
【単衣の着物に合わせる長襦袢】

単衣の装いは長襦袢の取り合わせが大きなポイントで、今日のような肌寒さを感じるような日であれば、左側の単衣長襦袢が適当かと思います。
しかし数日前の気温が30℃に迫るような日であれば、夏用の長襦袢にして半衿を普通の塩瀬半衿で対応されるのも一つの考え方かと思っています。
画像の右側は正絹の紗織り長襦袢をご自宅で洗える加工を加えた品になりまります。
これから季節に着物を来るとなれば暑さ対策が必要となるので、長襦袢をどのような商品で対応されるのかが悩ましいところかと思います。
当店には肌着と長襦袢が合体した商品も取り扱っているので、当店でよければ気軽に相談ください。
日が暮れることから雨が本降りになっていて気温も下がっている気がします。
それでは、今日はこれにて・・・
お休みなさい。