秋晴れとなる気持のいい一日ではなかったでしょうか。
店はというと、お客様の件数は少なくていつまでこの状態が続くのかと考えさせられるところがありました。
暑さが影響しているのではないかと思われますが何か手を打たなくてはなりません。
とわ云っても、奇策があるわけでもなく、当り前のことを毎日コツコツ積み上げることしかできません。
私がこの業界に入った昭和の時代から比べると、作られている商品量は数十分の一になっていて、物作りをしている先も、問屋も、呉服店の数も全盛期に比べると一割にも満たない数になっているのではないでしょうか。
裏を返せば、着物の需要が激減しているということで、年々新しい商品を作れなくなっているのが実情です。
違った見方をすれば、きもの愛好家を満たす商品を地域の中で探すことが難しくなっていて、ネットで探す時代になっているといえるでしょう。
ある意味で、呉服店側としたらネットを活かして路面店では出合うことがない遠方の方からの出会いを持てる時代となりました。
その流れを受けて、きもの難民に対応できる店作りに替えて行ったことで、県外のお客様との出会いが増えて、ご注文をいただけるまでになりましたが、コロナ禍以降、物作りをしている先がパワーダウンしていて、数年前からオリジナル商品を作るという努力をしています。
オリジナル商品を作るということは、出来上った商品を返品することができないのでリスクが伴います。
この高いハードルを越えていかないと、店の存在価値を示すことができなくなっているのでチャレンジしていかなくてはなりません。
・ネットからきもの相談や販売が出来る店であること。
・魅力的な商品を揃えた個性のある店でありこと。
・オリジナル商品を作って店の存在価値を高めること。
この三つが地域密着型の店作りに加えて高めて行かなくてはならないビジョンだと考えています。
言葉にすることは簡単ですが、道を切り開いて行くことが難しくてね~
翌月の「江戸の粋」に向けて当店のオリジナル品を牛首紬白生地から江戸小紋の着物と六通柄の染帯を竺仙さんに染めてもらっています。
展示会前に染上がるので、江戸の粋で紹介させていただくつもりでいますが、お客様の評価がどのように出るかが心配でなりません。
【両袖の袖口側に模様を入れたオリジナルのきもの】

この画像は無地染した着物に両袖の袖口側に袖部分を囲むように金加工を加えたもので、地色はシャンパンゴールド系の色になります。
私は京都の染屋さんにお願いして作っていただいたきもので、入学式や七五三などの祝い事の場に提案したくて準備した着物です。
数年前に染めた着物で、華やかさと面白さが重なったオンリーワンの着物だけにお嫁入りが早いかと思っていいたのですが、店の奥の棚が居心地がいいのか店の居座っています。
量産したわけではないのでリスクは小さいですが、こうした経験が続くと踏み出すことをためらったりするんですね~
そんな自分にチャレンジすることを忘れてしまってはこれまでの努力が意味を持たないと言い聞かせてながら、タイミングを見てオリジナル品を作るように心がけています。
【着物の袖口側に模様を入れた無地風小紋を梅模様の塩瀬帯でコーディネート】

先ほどの袖の部分を拡大した画像がこちらになります。
着物の地入りがハッキリ出ていませんが、黒っぽい地色の梅模様で街着の装いをコーディネートしてみました。
着物に身頃が無地になるので、どんな種類の帯でも合わせられるところがこの着物の強みかと考えています。
【梅模様の塩瀬帯】

帯が梅の模様なので、お正月の着こなしにオススメしたくてここにアップさせていただきました。
話がアチコチ飛んでしまいましたが、現在の店作りのスタイルをベースに何ができるのかを真剣に考えたいと思っている私です。
では今日はこれにて・・・
お休みなさい