お客様の心を動かせた「型絵染の帯」・そして涙市は明日の29日が最終日です

 今日はお客様の少ない日で、いつもとは違う疲れを感じた一日になってしまいました。
お天気も曇り空で、今の私の心と似たところがあるかもしれませんね。
考えてみれば、仕事は目に見えない格闘技みたいなところがあって、格闘技を終えた後の脱力感というものが閉店後に襲ってまいりますが、少しパワーを補給することができたので、今日も元気に記事を書いてみることに致します。
月末になると京都の仕入れ先が顔を出してくれるのですが、たまたま、こだわりの商品を持って訪れていたときに、親しくさせていただいているお客様が会の様子を見に来てくださいましてね~
そのお客様は着物愛好家でいらっしゃって、「何か新しい商品が入っている・・・?」と言って店に入ってこられます。
そこで、仕入れ先が私に見せるために持って来てくれた商品をご紹介させていただくと、心に留まる商品と巡り合いましてね~
思案の末に、その商品を手にしてくださいました。
私の趣味に合う商品だったもので、「他の人にも紹介してみたかった・・・」と、お話しすると、なんのためらいもなく「ブログで紹介してもいいですよ!」と、言われたもので、今日はその商品を紹介させていただくことにしました。
そのお客様は40代後半の方だと解釈しております。
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手に入れられた品は、紬地にブルー系の型絵染で染めた作家ものの全通帯です。
この商品を見たら、店好みの商品であることが、なんとなくお判りいただかるかと思いますが、まず、地色がとても素敵だと思いませんか?

帯の色といえば、色の濃度の違いはあれども、白系、ベージュ系、墨色系、金茶系、紺系、赤やピンク系といった具合に、決まりきった色が多い中で、異色の色と言えるものがあります。
そして、型絵染となると模様の密度が濃くて、色彩を多く使ったものが多いかと思います。
しかしこちらの帯は、模様が淡白で、ブルーに注し色を赤茶系一色で染めているところに面白味があるのではないでしょうか?
この色の取り合わせに、作家さんの感性かというか、センスを感じております。
これこそが、明るさに秘められた趣味の帯と言えるのではないでしょうか?
深い味わいが伝わってきて、おしゃれだと思いませんか?
帯を主役に持ってくるためにも、着物は無地感の浅めの色合いに合わせると着姿が綺麗にまとまるのではないかと考えております。
お客様とこちらの帯との出会いには、偶然が重なるもので、お住まいになられている市の花が「椿」
がお客様のお好みのお花であったことにも、心が動かされた要因だったみたいです。
この方とは、12月に顔見世興行にご一緒する予定でいますが、もしかしたら、その時が初デビューとなるのかも・・・
K様、記事にしましたよ・・・
そうか大切にしながらも、おしゃれを満喫してくださいね。
とにかくお客様とのお付き合いが深くなると、皆さんマニアックになられていくもので、品揃えの品定めが難しくてね~
素敵な商品に巡り合って本当に良かったと思っています。
ところで、「涙市」は明日で最終日となります。
会が始まってから、いろんな方との出会いをいただきましたが、残された力を振り絞って涙を流したいと考えています。
お時間の取れる方は、是非覗いてみてください。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

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